秋津壽男“どっち?”の健康学「50代になれば誰もが気になる尿の出具合。排尿の勢いでわかる前立腺肥大」 (2/2ページ)
場合によっては人工透析となる可能性を秘めているばかりか、腎不全や心房細動などの疑いも検討したほうがいいでしょう。
尿の役割は「体内に取り込んだ水分」を老廃物として体外に排出します。ところが、水分が体内から排出されず、おしっこの出が悪くなると「尿毒症」となり、体内に「捨てきれない毒素」としてたまっていきます。つまり、尿の出が悪い、尿が出ないのは非常に怖い病気です。
さらに言えば、腎臓に石ができて尿道結石となり、尿道に詰まった時にも、尿が出なくなります。この場合、腎臓が膨らむことで体への大きな負担となります。
また、長距離のサイクリングが好きな人も、サドルで前立腺を刺激するため、こちらも前立腺炎を起こしやすく、最近では前立腺が刺激されない「穴あきサドル」も開発されています。
もっとも、これらはあくまで前立腺炎であり、簡単に治る症状。前立腺肥大や前立腺がんとは別物です。
50歳を迎えると体力的にも回復力が落ちてくるのは当たり前。加齢とともに精子の数や精液の量も減ってくるため、精力も若い頃とは比べ物になりません。50歳といえば子作りを終える年であり、「必要がなくなる」から精子も減るわけです。「衰えた」と嘆くより「まだできる」ことを重視して自信を持つことが活力ある生活につながります。
■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。