人気女優が10代で魅せた「妖精濡れ場」(1)吉高由里子はあの映画で役者として進化 (1/2ページ)
脱いで、濡らして、魅了して‥‥、世の男を奮い立たせるのは女優の使命と言っていい。そしていくら年を重ねても、彼女たちが10代で披露した「妖精濡れ場」はいつまでもファンの記憶に残り続ける。「あの時僕も若かった」と──。青春の証しとして今も語り継がれる珠玉の名作をここに蔵出し再演する。
「デビュー作は私の女優生命にとっていちばん貴重な作品です。まさに運命の1本になりました」
と語るのは、72年公開映画「旅の重さ」(松竹)で主演した高橋洋子(63)だ。高橋の役どころは母親との確執から家を飛び出した少女で、四国巡礼の旅路で衝撃の全裸を披露している。
「劇中、私が全裸で浜辺にうずくまるシーンがあるのですが、監督たちは遠くの崖の上にいる遠景での撮影でした。『行くよー』という掛け声で宿屋の仲居さんが浴衣をサッと引っ張って全裸になるんです。誰もいない渚で『あー、本当に私、裸になっちゃった~』って思いました。周りがきれいな風景で気持ちよかったです」
高橋が銀幕デビューの切符を手にしたのは高校卒業後に入所した文学座の研究生の時。公募の写真選考に通った高橋だが、たまたま別の民放ドラマの面談が重なり、オーディションに遅刻してしまったという。
「有楽町から東銀座まで人込みをかき分けて走ったせいか、汗だくでTシャツも髪もびっしょり。面接会場に『すいません。遅くなりましたー』とずぶ濡れで飛び込んだ姿が監督の旅する少女のイメージにぴったり重なったようです。四国ロケでは、三國連太郎さんとの共演が忘れられません。もっとも、三國さんは監督に『あの娘とはやりたくないよ』とこぼしていたそうです。私のピュアすぎる演技に、三國さんもかなわないと思ったのかしらね」
40年以上前の古い記憶が今も目に浮かぶようだ。
女優の濡れ場に一家言ある映画評論家の秋本鉄次氏はデビュー早期のヌードをこう言って推奨する。
「女優にとって、ヌードや濡れ場は乗り越えなければならない壁。なまじ清純派というレッテルを貼られると脱ぎにくくなってしまう。ですから10代のうちに思い切ってポーンと脱いでしまうほうがいいんですよ」
脱ぐことは汚名ではない。