「哀愁のポルトガル」を肌で感じる、コインブラファドの歌声は鳥肌なしには聴けない! (1/3ページ)
「哀愁のポルトガル」を象徴するのが、ユネスコの無形文化遺産にも登録されているポルトガルの民族歌謡、ファド。
人生の歓びや悲しみ、郷愁などを題材にしたポルトガル人の心の歌です。
ファドの発祥はリスボンの下町で、社会の底辺にいる人々が娯楽として歌い、聴いていたのがはじまりだといわれています。現在のファドの形式は19世紀に確立され、しだいに庶民のあいだに広まり、今に至るまで受け継がれています。

ファドの発祥地、リスボンにはファドを聴かせる店がたくさんありますが、大学町として知られるポルトガル中部の街、コインブラにも独特のファド文化があります。リスボンファドはおもに女性の心情を歌うのに対し、コインブラファドの歌い手は男性のみ。
これは、もともとコインブラファドは好きな女の子に捧げる歌として男子学生が歌い始めたものだったため、その伝統を踏襲してのこと。現在も大学生のあいだでコインブラファドの伝統が受け継がれています。

コインブラファドはコインブラ大学に在学していたブラジル人学生から広まったという説や、リスボンのファドが伝わったという説など、その起源については諸説あります。
コインブラファドは、若い男性が想いを寄せる女性に自分の気持ちを伝えるためのロマンティックな内容の歌が多いことが特徴。かつては男子学生が夜、こっそりと想いを寄せる女の子の家に行き、女の子が歌と男性を気に入ったら電気をつけたり消したりを3回繰り返しす習慣があったのだとか。
そんなコインブラならではのユニークなファドが聴ける場所が、「Fado ao Centro(ファド・アオ・セントロ)」。コインブラファドの文化を守るために設立された機関です。