天才テリー伊藤対談「藤竜也」(4)芦川いづみさんは最高の奥さんだな (2/2ページ)
テリー なるほど。周りからのプレッシャーをバネに変えたんですね。
藤 あと女房も、ちゃんと覚悟を持ってくれていたんだと思います。昔の映画会社の俳優なんていうのは、今と違って「遊ぶことが芸の肥やしだ」みたいな感覚がまかり通っていましたから。女房は僕が何をやっても、「必ず何かの足しになるだろう」と思ってくれていたんだと思います。
テリー 最高の奥さんですね。
藤 そうじゃなければ、僕なんかチャランポランで、ひもがなかったらどっかに飛んで行っちゃうようなタイプの人間ですから。ここまで僕がやってこれたのは女房のおかげ、というのはありますね。
テリー 今、芦川さんはどうなさってるんですか?
藤 元気ですよ。ただ、僕より6歳年上なので、そろそろ心配にはなっているんですよ。だから最近、寝る前に家内と一緒に「跳ばないマサイ族」っていうのをやっているんですよ。
テリー またいったい何ですか、それ(笑)。
藤 家内と握手して、マサイ族みたいにジャンプはしませんけど、膝を曲げ伸ばしするような感じの縦の動きを50回やってから「おやすみなさい」をする。
テリー それは何か意味があるんですか。
藤 まあ、軽い運動なんですけど、お互いもう年ですから、明日無事に起きられるかどうか、わかりませんからね。そういう意味もあって、2人で毎日やってるんです。
テリー いいなァ、芦川さんと仲よさそうで、本当にうらやましい! 最後に、今後のお仕事で何か目標はありますか?
藤 いえ、特にありませんね。いただいた仕事1本1本を全力でやる、その繰り返しですから。
◆テリーからひと言
初対面だったけど、やっぱり魅力的な人だなァ。仕事をガツガツやってるばかりじゃなくて、どこか余裕があるんだよね。俺も見習わないと! またゆっくり、お話を聞きたいね。