週刊アサヒ芸能「創刊60年の騒然男女」スポーツ界「波乱のウラ舞台」<野球篇/「あの重大事件」座談会>(1)衝撃的なダイエー・スパイ事件 (1/2ページ)
A=球界OB/B=スポーツライター/C=元球団スタッフ/D=スポーツ紙幹部
A アサ芸もいろいろと重大事件の真相や裏ネタをスッパ抜いてきたけど、昨年から巨人の野球賭博問題、清原の薬物事件と、球界はスキャンダルまみれ。69年から71年にかけて起きた黒い霧事件を思い出したよ。
B 不正という意味では、あのダイエー・スパイ事件は衝撃的でしたね。98年オフに、地元の西日本新聞がキャンペーンを張って報道しました。
C モニターテレビが設置された球場内の資料室に球団職員が待機し、相手捕手のサインを確認する。それを無線を使ってバックスクリーン横にいる学生アルバイトに1球ごとに伝達。学生は応援用のメガホンを動かして、打席の選手に伝えるシステムだった。
B メガホンを体の正面にまっすぐ立てたらストレート、右手に持ったらカーブかスライダー。左手ならフォークかチェンジアップ。スパイ行為に関与していたと名指しされたのは、吉永幸一郎、大道典良、柳田聖人の主力3人でした。
D 西日本新聞は万が一の訴訟に備え、ビデオ映像まで押さえていたというね。
C 結局、ダイエーの独自調査もコミッショナーの裁定も灰色決着。当時の王貞治監督と根本陸夫球団専務が、コミッショナーに強い影響力を持つナベツネに働きかけて「灰色」にしてもらったという話もあるね。
A この事件のウラには多くの球団がスパイ行為をしていたという実情がある。古くはノムさんが南海の兼任監督時代に始めたものだけど、近鉄はスコアボードの間から双眼鏡でのぞいていたし、阪神もスコアボードの点滅を使って球種を教え、試合中に広島の関係者に操作室に押し入られたことがあった。
C 私は世紀のトレードもある種、球界の事件ではなかったかと思う。