秋津壽男“どっち?”の健康学「高齢になるほど転倒が大きなリスクに。スクワットは簡単な老化防止対策だ!」 (2/2ページ)

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上半身の筋肉がひときわ輝いていても、年を取ると筋力が落ち、スーツにパッドを入れたりするでしょう。全盛期を過ぎたジャイアント馬場さんをイメージするとわかりやすいですが、見た目の若さを保つ場合、上半身の運動も重要です。

 同様に、太腿の裏側の筋肉も加齢とともに落ちてきます。階段を降りる時に大事な筋力であるため、スクワットやソンキョ、四股踏み体操などで鍛えられます。

 一度やってみてほしいのが、腰を落とした姿勢でゆっくりと前に進む太極拳の動きです。片足を動かす間、片足で全体重を支えなければならず、かなりきつい動きとなりますが、下半身の筋力を強くするのに適した運動です。

 上半身と下半身の両方を鍛えられる運動を「一石二鳥」と考えるなら、水泳は効果的な運動でしょう。上半身を使って前に進み、下半身で推進力を上げていきます。水の中を歩くだけでも運動になるため、老化防止に適しています。

 ともあれ、運動を始めたいが何からするべきか、という人は、ラジオ体操から初めてみるといいでしょう。私は時々、ラジオ体操をゆっくりと行う「スローラジオ体操」を試しています。通常のラジオ体操の5倍ぐらいの時間をかけ、腕をゆっくりと上げると、かなりきつい動きとなり、いい汗をかけます。

 皆さん、ぜひ試してみてください。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「高齢になるほど転倒が大きなリスクに。スクワットは簡単な老化防止対策だ!」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2016年 10/20号“どっち?”の健康学スクワット秋津壽男老化カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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