標準語では伝えられない想いがここにある!北海道民が語る、標準語で説明できない方言【学生記者】 (2/3ページ)

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2.『~ささる、~さる』の複雑な意味合い



『~ささる、~さる』 意味:できる、~してしまった
と一応意味の説明はできるのですが、実際は状況によってもっと複雑な感情が含まれてきます。

例えば、
A:「このペンまだ書かさるわ~」
この一言には「このペンはまだ書ける」という意味のほかに、「私は、このペンはインクが切れてしまっていると思っていたが、まだインクがあり書くことができるではないか」という期待と驚きが込められています。 「このペンまだ書けるわ~」とは、インクがあるか否かの期待の度合いが全然違うのです。「書かさる」には書けないと思っていたが書くことができたという驚きとギャップがあります。

反対に、
A:「このペン書かさらないわ~」
この一言には「このペンはもう書けない」という意味のほかに、「私は、このペンはインクがあると思っていたが、インクが切れていた」といった意味も込められています。「このペン書けないわ~」とは、先ほどの説明と同様、インクがあるか否かの期待の度合いが違います。「書かさらない」にはインクがあると思っていたのになかったという裏切られた感と虚しさがあります。

3.『~ささる、~さる』の応用編=『~ささっちゃった、~さった』



「~ささる、~さる」には標準語と少し違うニュアンスが含まれているのをご理解いただけたでしょうか。複雑ですよね。しかし、これで終わりではないのです。例えば、ノートに字を書いているときクシャミをしてノートに線を引いてしまったとします。道民はこういうでしょう。

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