週刊アサヒ芸能「創刊60年の騒然男女」スポーツ界「波乱のウラ舞台」<ゴルフ篇/強烈「ライバル争い」>(2)青木・尾崎と死闘を繰り広げた中嶋常幸の練習法 (2/2ページ)

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家族離散という不運に見舞われる。栄枯盛衰を、身をもって味わったのだった。

 一方、国際的という点ではるかにスケールが大きいのが、女子ゴルフである。

 77年、衝撃的なニュースが飛び込んできた。米ノースカロライナ州ベイ・ツリー・プランテーションで行われたメジャーの全米女子プロゴルフ選手権で、樋口久子(70)が初優勝したのだ。アジア人に優勝をさらわれたとあって、米国人プロもファンの落胆も大きかった。

 樋口の快挙から10年後の87年、米ツアーで年間4勝を上げて賞金女王争いを繰り広げていた岡本綾子(65)が、日本で行われていた米LPGAツアー最終戦のミズノクラシックで、賞金女王が確定したのだ。日本の地で大挙出場した欧米のプロが岡本を胴上げし、それを遠巻きで見守る日本の女子プロたち、という不思議な光景だった。

 ゴルフマスコミの間ではいまだに「日本人男女通じてただ1人のメジャー優勝をした樋口と、米ツアー18勝を上げて賞金女王まで獲得した岡本のどちらが上か」の論議があとを絶たない。2人の記録は恐らく今後、(日本人プロに)破られることはないだろう。

 70年代から90年代にかけて大きな足跡を残したAONは、3人による賞金王が計19回、通算勝利数は217。約30年にわたってプロゴルフ界を牽引してきたことが、この数字でも一目瞭然である。そして、日本人として前人未踏の海外記録を打ち立てた樋口と岡本。韓国人プロに蹂躙され、小粒で覇気のない昨今の日本人プロに、かつてのこの5人のような栄光が戻らないかぎり、ゴルフ人気の復活はありえない。

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