あなたはどう思う? キョンキョンの反アンチエイジング論は是か非か
今年は例年以上に、キョンキョンが熱い!
2月に発売された雑誌『MEKURU』では、90ページにおよぶ小泉今日子特集が話題となり、発売早々に完売するほどの人気に。そしてこの秋、小泉さんが「反アンチエイジング」宣言ともとれる発言をして、再び話題になっています。
女性の価値観に一石を投じたこの発言、みなさんはどう思われましたか?
キョンキョンの反アンチエイジング宣言おさらい
ことの発端は9月発売の雑誌『GLOW』での、社会学者・上野千鶴子さんとの対談でのこと。
上野さん「アンチエイジングって言葉が大嫌いなんです」
小泉さん「私もです」(と同調)
(中略)
小泉さん「ずっとアイドルの仕事をしてきて、30代の半ばくらいから『かわいい』って言われる中に、『若い!』という声が入ってくるようになって。これ違くない? 喜んじゃいけないんじゃない? って。……これ(美魔女現象)には抵抗しなきゃと。私は『中年の星』でいいんじゃないかと思ってます」
20代の若さを懐かしんでは、今の姿にため息をつくようになる30代。「若い」と言われれば、やはり嬉しいのが本音ですよね。その点、30代半ばで既に若いと言われることに疑問を抱いたというのは、さすが小泉今日子という気もします。
確かに、いつまでも若さだけにしがみついているだけで良いのでしょうか?
ステキな女性は年齢が気にならない
友人と、今回の小泉さんの発言について話したときのこと。
「誰かを見て、『この人何歳だろう』って思う時点で、何かしらの違和感を感じている証拠だと思うんだよね。どんなに若々しくてキレイな人だったとしても、そういう感覚を抱くのって、その人に何かズレというかギャップを感じているからでしょう」
「それに本当にステキな人には、何歳だろうなんて疑問すら持たないでしょう。年齢さえも気にならないっていうか」
ガッテン! ガッテン! ガッテン! 思わず、ガッテンボタンを連打しそうになるくらい納得してしまいました。
多くの女優さんやタレントさんがステキなのは、その見た目以上に感覚を年齢に合わせてチューニングしているからでしょう。実際、小泉さんが50歳と聞いても、その若々しさに多少の驚きはあるものの、違和感を覚えた人は少ないのでは?
ねっ、ステキな人の年齢って、見る側も意外と気にしてはいないものなんです。
若いというだけの気持ち悪さ
恐らく、私がアンチエイジングをしている人に感じていたのは、はっきりとは言い表せない違和感と気持ち悪さでした。
美魔女という言葉が定着して久しいですが、メディアに登場する美魔女のみなさんは本当に若くて美しい。その一方で、得体の知れない物体を見ているような怖さを少なからず感じていたことも事実です。その意味では、本当に"魔女"なんですよね。
メディアによる若さをもてはやす風潮にも、現実味のない虚構の世界を見せられているような感覚がありました。本当に若さだけが高い価値なのだろか、と。
現実の生活は、アンチエイジングケアなんてする暇もないくらい忙しいし、ある朝、鏡にうつったシミと白髪に落ち込むことの連続です。それでもありのままの自分を受け入れて、顔を上げて歩いていくことが、きっと大人になるということなのでしょう。
確かに若さには価値がありますが、それはきっと未熟な価値観を補うために与えられた特権です。大人になった私たちは、もう若さがなくても成熟した価値観で自分を守ることができるはず。いい大人が若さの特権にしがみついていたら、ちょっとかっこ悪いでしょ。
小泉今日子が本当に錆びないワケ
小泉今日子さんが長きにわたり、女性の憧れの的であり続けるのは、その若々しい見た目というよりも、潔い言動やそれを裏付ける生き様にあります。
昔の感覚を引きずったまま生きていくことは、自分自身のギャップを大きくするだけ。小泉今日子はそんなダサいことはしないのです。
だからこそ、彼女はいくつになっても錆びない女性なのでしょうね。
参考:『GLOW』2016年9月号/宝島社