フランス映画祭観客賞受賞『92歳のパリジェンヌ』名女優サンドリーヌ・ボネール、「この映画は実は死ではなく生について語っているのです」 主演映画を語る (2/4ページ)
ジャン=ピエール・アメリス監督が『C'est la vie』の撮影で言っていました。その映画で私は人々の最期の日々に付きそうボランティアの役を演じたのですが、「死んでいない限り、生きている」のです。撮影は本当に死期の迫っている人たちと一緒に行いましたが、彼らはみんな、そう言っていました。残された日々が数週間しかないと知りながら、楽しそうに生きる彼らを見て驚いたものです。
私が演じたディアヌと母マドレーヌの場合も同じです。状況の哀しさを忘れることはありませんが、決断を迫られたことで、人生の最期の日々に、それまで以上に生き生きと輝くのです。とても深刻な主題を扱いながら、ここまで明るい映画であることが気に入っています。この映画は実は死ではなく、生について語っているのです。マドレーヌが死について決断したいのは、最期まで生きたいからです。失禁したり、運転できなくなったりするのは、彼女にとって受け入れられない小さな死なのです。生きた死者にはなりたくないのです。
――原作者のノエル・シャトレが撮影現場にいたようですが、どんな感じでしたか?
特に電話のシーンでは彼女の存在に動揺しました。この状況を再度、体験する彼女のことを考えずにはいられなかったからです。他のシーンではそこまで動揺しませんでしたが、最後の別れを言うシーンでは...。
このブーメラン効果は彼女にとって、あまりにも酷だと思ったのです。その日は、本当に彼女のために演じました。彼女が経験したことを演じるのにふさわしい高みに到達し、この出来事を忠実に表現したかったのです。ノエルにとって二度目の葬送になる映画です。真の葬送、最後の葬送だと言ってもいいかもしれません。監督とはそのことを何度も話し合い、ノエルもそうだと言ってくれました。