フランス映画祭観客賞受賞『92歳のパリジェンヌ』名女優サンドリーヌ・ボネール、「この映画は実は死ではなく生について語っているのです」 主演映画を語る (3/4ページ)
――彼女の反応は?
シーンが終わると駆け寄って、感謝するように私を抱きしめてくれました。とても感動しました。彼女が経験したのと同じようには演じませんでしたが、それでも表現したのは同じことです。彼女の母親の選択はお手本になりますが、ノエルのようにそれを受け入れるには、大変な勇気が要ります。結局、最後に喪失感と共に残されるのは彼女なのですから。私は彼女に満足してほしいと望みました。私にとっては、これがとても重要なことだったのです。こんなにも長い間、認めなかった映画化を、ようやく認めてくれたのですから、なおさらです。

――法律や制度を改善するために闘う物語と言えますね。
そうですね。人間と、その人の決断を尊重するための闘いです。尊厳死を求める人が5000ユーロも払ってスイスへ行かなければいけないような状況はおかしいし、恥ずべきことです。乱用を防ぐために、死の選択を認める法の制定は慎重に議論されるべきでしょうが、私は死を選択できるという原則を支持しています。だからこそ、現状を改善するために、この映画に参加したかったのです。映画は倫理を押しつけたり、何をすべきか語ったりはしません。各人が自由に選択できるべきなのです。