フランス映画祭観客賞受賞『92歳のパリジェンヌ』名女優サンドリーヌ・ボネール、「この映画は実は死ではなく生について語っているのです」 主演映画を語る (1/4ページ)
フランス映画祭2016で最高賞のエールフランス<観客賞>を受賞し、話題を呼んでいる感動のヒューマンドラマ『92歳のパリジェンヌ』が、10月29日(土)より公開となる。
リオネル・ジョスパン仏元首相の母の人生を、作家である娘ノエル・シャトレが綴った物語を原案とし、自分の美学を貫き、美しく、凛としたまま人生を終える決意をした一人の女性とその家族を描きあげる、感動の物語だ。本作で主人公の娘役を演じ、近年は監督としても名を馳せているフランスの名女優サンドリーヌ・ボネールのインタビューが到着した。
――本作に出演することになった経緯を教えてください。
監督のことは、共演者のアントワーヌ・デュレリを通して知っていました。クロード・ルルーシュ監督の『Salaud, on t'aime』の撮影中に、彼の口から企画の話は耳にしていましたが、誰が主役を演じるかという話はされませんでした。面白い主題だと思っていたので、監督から申し出があった時は、やると即答しました。自分の死を選択するというのは複雑な問題ですが、映画で描かれているように、人生の終末期にあって、そのことを完全に自覚している人が自ら選択する時は、受け入れられる決断だと思っています。
――でも、母は病気ではありませんね。
そこが映画の興味深いところです。我々、みんなに関係する老いの問題を正面から扱っているのです。母は老いの兆候を感じている"だけ"ですが、完全に老いてしまうことを望んでいません。だから頑固に自分の決断を遂行しようとします。私には理解できることです。

――ディアヌは母親の決断を受け入れた瞬間から、自由と活力を得ますね。
そうですね。以前より明るくなります。彼女と母親の関係も同じです。