あまりにも巨大すぎて使い物にならなかった望遠鏡がある(フランス) (2/4ページ)
直径125センチの2つの交換可能なレンズがついていて、ひとつは目視観測のため、もうひとつは写真の感光板のためだった。
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1900年パリ万博で展示された最大望遠鏡の版画図。1は全体図。2はシデロスタット(左)。3はレンズチューブ(右)。4は末端の接眼レンズ(挿入図)
焦点距離は57メートル、レンズを内蔵する鉄のチューブでできた望遠鏡本体の長さは60メートル。その巨大なサイズと重さのために、この望遠鏡は天体に向けて使うことができず、水平に置かれ、フーコーシデロスタットという可動式の平面鏡システムを通して天体からの光がこの光学チューブに届く仕組みになっていた。
望遠鏡の接眼レンズ部分はレールの上に設置され、焦点を合わせるために5フィート動かすことができた。最低倍率は500倍、視野は3分だ。
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大きすぎて本格的な天体観測には使えない
この望遠鏡は約1年間展示され、その間に実際の科学的観察は数回しか行われなかった。現場付近はかなり明るい光にさらされる、天文観測には悪い環境条件にもかかわらず、天文学者は太陽の黒点や星雲を観測し、月の表面の大きな写真を撮った。
結局、この望遠鏡は仕掛けばかり大きくて、本格的な天体観測用の機器とはいえないことがわかった。万博の間は、大勢の人たちがこの望遠鏡を見に来て、数セント払って、接眼レンズを覗き込んだが、これを買い取ろうという者は現れなかった。