不動産会社で10年働いて気付かされた「賃貸物件」に関する真実
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あなたは賃貸マンションやアパートを探すとき、どのような手段で物件を探されていますか?
いまや情報収集はインターネットで行うことが当たり前の時代になっています。しかし、いまだにインターネットで探すことなく、いきなり不動産会社を訪れ、探している人は多いのです。
なぜインターネットで探さず、いきなり不動産会社に飛び込むのか?
「日々の仕事が忙しく探している暇がない」といった理由であればまだいいのですが、なかには間違った認識を持っているためにインターネットで探さないという人もいます。
それは、「インターネットに載っている物件は決まらないあまりもの物件だ」「住みたい地域にある地元の不動産屋さんの方が優良物件を持っているのではないか」といった認識です。
実はこれ、大間違い! すぐにでも捨ててしまってください。
まずはインターネットで探し、物件の数や家賃相場などを調べてから不動産会社に紹介を受けることをおすすめします。
それはなぜなのか? きょうは、不動産会社に10年勤務している私が実体験をもとにその理由を説明いたします。
■まずはインターネットで物件を探したほうがいい理由
どうしてわたしがインターネットで物件を探すべきだと主張するのか?
それは、探しているエリアにどれくらいの数の物件が存在しているのか、家賃相場はいくらなのかを予め頭に入れておかなければ、不動産会社の言いなりになってしまう可能性が高いからです。
言いなりとは、簡単に言ってしまえば不動産会社にとって都合の良い物件を紹介されてしまうということです。
お客さんが探している条件にマッチした物件があっても、その物件は紹介されず、他の物件が紹介されてしまう、という現実があります。
そのため、ある程度インターネットで調べ、情報収集をしていれば、おかしい対応をしている不動産会社の対応に違和感があるはずなのです。
■不動産会社が条件にマッチした物件紹介をしない理由
それは、お客さんからは見えないところに秘密があります。
マンションやアパートを所有しているオーナーさんが、不動産会社に対し、成功報酬という名目の、謝礼金を渡しているというところにあります。
つまり、「空室の部屋を決めてくれたら、謝礼金をお渡ししますよ」といったものです。
このお金は家賃の2~3か月分に相当する額であることが多く、不動産会社にとってはそれが大きな収入源となっています。
つまり、募集案件にこの謝礼金が多くついていればいるほど不動産会社は積極的に紹介をしたがりますし、一層力を入れて頑張るというわけです。
必要以上に強く薦める物件がある場合は、そういった裏事情がある物件かもしれないと少し疑ってみるのもいいかもしれません。
■インターネット上の物件は売れ残った物件ではない!
冒頭で、「インターネットに載っている情報は決まらないあまりもの物件だ」「住みたい地域にある地元の不動産屋さんの方が優良物件を持っているのではないか」といった認識は間違いだとお話ししました。
これ、売買物件であれば一部あっていますが、賃貸については全く当てはまりません。
売買物件は、良い物件ほど広く情報を開示せず、自社が抱えるお客さんに紹介する傾向にあります。
理由は、1件の成約に対する報酬が賃貸よりも多く、他社で決められてしまうことが命取りになるためです。
それで、情報開示をあまりしたがりません。よって、インターネットに載っている物件ほど、なかなか決まらないあまりもの物件であるという考えは一部あっているということです。
一方、賃貸物件はたくさんの人に知ってもらい、1日も早く決めたほうが不動産会社にとってもオーナーにとってもメリットなので、優良物件でも広く情報開示をする傾向にあります。
また、地元の不動産会社の方がその地域の物件をたくさん持っているということもありません。
自社所有物件をたくさん抱えている不動産会社であれば別ですが、仲介しているだけであれば、どこの不動産会社でも同じ数の物件紹介は受けられるのです。
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以上のことから、賃貸で優良物件に住みたいと思うならば、積極的にインターネットで調べることをおすすめします。
何も調べずに不動産会社を訪れることは、不動産会社の言いなりになるのも同然ですから、気を付けるようにしましょう。
(文/根本愛)