人間の遺体は、宇宙に新たなる生命体を誕生させるきっかけになるのか? (4/5ページ)
言い換えれば、遺体は炎そのものではないにしても、マッチには似ているということだ。
原生細胞の誕生はありうるのか?
だが、地球上での生命の始まりに見られた原生細胞のような、非常に単純な細胞について言うのであれば、宇宙飛行士の分子それだけでは望み薄である。宇宙飛行士の分子だけでは再度結合して生命体を形成することはできないだろう。
なぜか? 三リン酸塩というDNAの構成要素のように特定の種類の分子があるが、ショスタク氏の考えでは、これは地球のものに似た新生物を生み出すには絶対に不可欠なものだという。しかし、これは壊れやすく十分な時間があれば、宇宙飛行士の中で化学的に分解されてしまう。それなのにこうした分子は遺体を乗せた宇宙船が着陸したときに存在していなければならないのだ。
実は地球の生命体こそがそうやって誕生した可能性が?
クローニン氏は、人間の遺体が新生物を誕生させるための化学的なスターターパックのようのなものであることには同意するが、考慮すべき点を指摘する。
こうしたイベントを引き起こすために統計的に必要とされる有機体を持ち込むために、いくつの遺体を惑星に送り込まなければならないのか、ということだ。
海のある巨大な惑星に遺体が1、2体落ちて、分解され、ごく薄く広まったとしても、これが生命誕生の引き金を引くとは想像し難いだろう。したがって、複数のクルーを乗せた宇宙船が丸ごと惑星にたどり着くといったことが必要になりそうだ。
だが、いずれにしても可能性はある。そして、あくまで仮説ではあるが、地球上の生物ですらそうやって誕生したのかもしれないのだ。