世界中のメディアが偏向?中国人から見た「米大統領選挙」報道の真実 (1/2ページ)

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中国人漫画家がアメリカ大統領選挙のメディア報道を分析
中国人漫画家がアメリカ大統領選挙のメディア報道を分析

 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。

 日本時間2016年11月9日、アメリカ大統領選挙において共和党候補のドナルド・トランプ氏が勝利を収めました。トランプ氏はこれまで政治経験が無く、大統領選出馬時より数々の問題発言を行った人物であるため、今回の当選は世界中で賛否両論が渦巻いています。

■アメリカに追従する日本のメディア

 僕は今回の大統領選について興味を持っており、以前から日本、アメリカ、香港のメディア報道に注視していました。特に大統領選が佳境に入った16年9月以降は、「ニューヨークタイムズ」や「VOA」(ボイス オブ アメリカ)などアメリカの主要メディアを連日チェックしていたのですが、大半の論調が民主党候補のヒラリー・クリントン氏を応援し、逆にトランプ氏を批判するものに終始していることに気づきました。

 日本や香港のメディアもほぼ同様のスタンスをとっており、僕はこれらのメディアはアメリカに追従し自主性を失っている証拠と同時に、世界的にメディアがリベラル傾向になっていると感じました。

 今回の大統領選において、新聞、テレビなどアメリカの主要37のメディアのうちトランプ氏を支持したメディアはわずか2個だったそうです。さらに投票の結果が判明した後、各メディアは「大逆転」、「予想外の結末」などまるで接戦だったかのように報じましたが、実際の結果を見ると290票対228票とトランプ氏側が大きくリードしていました。つまりアメリカの大半のメディアは客観的、中立的な情報を報道しなかったのです。

 ヒラリー氏側に肩入れし続けた日本のメディアですが、11月8日の大統領選投票直前からトランプ氏を容認するような論調が報道されはじめました。おそらくトランプ氏が優勢というアメリカの実情を受けてのことでしょうが、僕は16年7月の東京都知事選時にメディア側がこぞって鳥越俊太郎氏に賛同するような報道を繰り返したにもかかわらず、小池百合子氏の当選が確実視されたとたんに報道が一気に沈静化したことを思い出しました。日本の大半のメディアは状況に応じて主張を変更する傾向があり、僕は全面的に信頼できません。

 報道を聞く限り、トランプ氏は自らの発言が問題となり支持率が下がった時でも、自分の主張を撤回したり変更することがありませんでした。つまり、裏を返せば主義主張が一貫しているということです。

 一方、ヒラリー氏の主張は聴衆側に合わせているような面があり、「アメリカ国内の不法滞在者を全員強制送還する」というトランプ氏の提案を批判しましたが、その提案は法治国家として当然の対応であり、僕はヒラリー氏の発言はマイノリティーの投票を得るためのリップサービスのように感じます。

 そのような事実をふまえ、僕は11月4日に、トランプ氏が大勝するという予測をTwitterに書き込みました。私用メール問題も合わせ、日本のメディアと同じく僕はヒラリー氏のように主張を二転三転させる人物には政治をまかせる資格はないと思います。

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