金正恩氏はなぜ「ゴムボート写真」を偽造したのか (1/2ページ)
金正恩党委員長が11月に入り不気味な動きを見せている。これまで4回、現地視察を行っているが、その全てが朝鮮人民軍(北朝鮮軍)関係なのだ。
韓国では朴槿恵大統領の退陣要求が強まり、米国ではトランプ氏が勝利して対北朝鮮政策が不透明になるなか、金正恩氏に圧力をかける主要2カ国に隙間が出来るタイミングでのことだ。ただ、北朝鮮メディアが正恩氏の視察の様子として公開した写真をめぐって、韓国では「偽造説」も出ている。
ゴムボートに立つ金正恩氏13日付の朝鮮中央通信によると、金正恩氏は北朝鮮の西に位置し、南北軍事境界線に近接するカルリ島と長在島(チャンジェド)の防御隊を視察。わざわざゴムボートに乗っている場面の写真を公開している。それが下の写真だ。

視察でゴムボートに乗ったとみられる金正恩氏
別の報道写真を見る限り、ゴムボートに乗ったことは間違いないが、これはかなり不自然な写真だ。ただでさえ不安定なゴムボートの上で、巨漢の金正恩氏は堂々とそびえ立ち片手を上げるほどの余裕ぶり。しかも正恩氏が立っている後方部分が前方に比べて浮きあがり気味である。
後方部分に正恩氏が立てば、普通に考えればその重みで下がるだろう。いや、推定体重130キロの正恩氏があの位置に立てばボート自体がバランスを崩し、ひっくり返ってももおかしくはない。しかし、ボートは実に安定しているようだ。ちなみに船外機はヤマハ製とみられる。
もし、偽造だとしたらいささか間の抜けた写真だが、自分のヘンな写真まで惜しみなく公開させるほどの目立ちたがり屋の正恩氏ならあってもおかしくはないだろう。
しかし、この写真が偽造であっても、正恩氏の行動をあなどってはいけない。実は正恩氏はこの視察で、軍事挑発を匂わせる発言をしているのだ。
地雷爆発の動画ゴムボート視察以前から正恩氏の発言には危険な匂いが漂っていた。