天才テリー伊藤対談「安枝瞳」(2)そんな理由で高校辞めちゃったの!? (1/2ページ)
テリー 資料によると、瞳ちゃんは幼い頃にお母さんを亡くしているんだね。
安枝 はい、10歳の時に、乳ガンで。そのあとはお父さんが、1歳年下の妹と私を、男手一つで育ててくれました。
テリー お父さん、お仕事は何をされていたの?
安枝 ごく普通の会社員です。
テリー 仕事をしながらの子育てっていうのは、家事に慣れない男性の場合はさらに大変だろうね。
安枝 でも、お母さんの入院期間が3年ぐらいあったので、その間にお父さんも料理を覚えて、私が高校に上がるまで、夕食はお父さんが作ってくれてました。
テリー ああ、じゃあお母さんの病気がわかってから亡くなるまでの間に、ちょっと心の準備をする時間があったんだね。
安枝 そうなんです。「あんまり長く生きないかもしれないから」みたいな話をされて、私たちも幼くてよくわからないままに、とりあえず引き継げる家事を引き継ぐ、みたいな感じで。
テリー 掃除とか洗濯とか、子供でもやれるお手伝いをしたわけだ。
安枝 ええ。まだ妹が幼稚園の年長さんとか小1ぐらいだったので、「私がしっかりしなきゃ」みたいな気持ちは、いちおうあったと思います。
テリー お母さんが亡くなった時は、やっぱり悲しかった?
安枝 不思議と、その当時はホントに何にも感じなかったんです。お葬式の時もみんなに「大変だね」って言われたんですけど、特にどうとも思わなくて。お通夜と葬儀の間に1泊するのが、ちょっとした旅行ぐらいの気持ちでしたね。
テリー 子供って、そういうものかもしれないね。ケネディ大統領が暗殺された時も、お子さんは無邪気にはしゃいでいたからな。