SMAP“あの名曲”は、お経がヒント!? 大ヒット曲の「意外すぎる真実」 (2/5ページ)
そういったことが伝わり最終的に町からは感謝状も贈られて、現在は歌碑が建っています」
石川さゆりの『津軽海峡・冬景色』(作詞・阿久悠/作曲・三木たかし 77年1月発売)は、竜飛崎近くに歌碑が建っている。「この歌のすごさは詞の力。最初の2行で上野から青森到着まで行っている。やっぱり阿久悠さんはすごい」 この曲を石川は紅白で9回歌唱し、うち3回は紅組のトリ。これは紅組での同一曲でのトリ回数では最多記録となっている。
ヒット曲の背景には物語の存在も大きい。「歌には自分の体験、経験が重なってくる。自分と歌われている歌詞が相まってジーンとくる。感動するんです。だから、歌ってすごいよね。人の心を動かすしね。大事なことです」
都はるみの『北の宿から』(作詞・阿久悠/作曲・小林亜星 75年12月発売)も、そうしたヒット曲の典型と言えるだろう。76年の年間ランキング第3位で、87.7万枚のヒットとなった。
70年代を代表する演歌で、着てはもらえぬセーターを寒さこらえて編んでいる女性。そんな彼女の像を阿久悠は「東京で不倫をしていた30歳過ぎの女で、宿は信州の温泉」と述べている。北の宿は信州だったのだという。気になるセーターは、「阿久先生は“編み上げてケリをつけた”と言っていて“宿の主人にやった”ということでした」
男に「死んでもいいか」とまで聞いていたのに、セーターを編むうちに冷静になり、捨てるよりは誰かに、と思ったのだという。しかし、宿の主人に……意外。
時代を超えて歌い継がれている歌もある。太田裕美の『木綿のハンカチーフ』(作詞・松本隆/作曲・筒美京平 75年12月発売)が、その代表格だろう。こちらは『北の宿から』に次ぐ76年の第4位、86.7万枚を売り上げた。
「現役の高校生も歌ってますよね。メロディーもとてもいい。それに、やはり共感するところがある。自分の好きな男が東京に行く。ずいぶん冷たい男です(笑)。詞は松本隆が書いたんですけど、男が女の気持ちを書いている。こんなことしたら女は悲しむんだろうな、って書くんです。作詞したのが男か女かって、僕は詞の内容を見たらすぐわかります。男が女を語る、女が男を語る、あるいは女が女を語るのと男が男を語るのと違う。