秋津壽男“どっち?”の健康学「朝の目覚めを左右する1杯の飲み物の実力。お茶に含まれるカフェインはコーヒーより上」 (2/2ページ)

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一方、熱いお湯で入れたお茶はカフェインが多く出るため寝られなくなりますが、朝に目覚めたいなら「熱いお茶」となります。同じ論理で、ホットコーヒーよりアイスコーヒーのほうがカフェインは少なくなります。

 ただし、コーヒーには「ガンの予防」などさまざまな効果があることもわかっています。お茶に含まれるカテキンやテアニンよりも、コーヒーに含まれるクロルゲンのほうが、動脈硬化やガンを予防すると言われており、コーヒーも飲んだほうがいいのですが、日常的に考えると「お茶よりコーヒー」というわけではなく、「好きなほうを飲めばいい」と思います。

 コーヒーを覚醒効果で分けると「レギュラー」か「エスプレッソ」になります。豆がヘビーローストであるエスプレッソのほうが苦くて濃いですが、カフェインは少なく、朝に目覚めたいのなら、フレンチローストやシティローストであるレギュラーコーヒーのほうが効果的です。

 対して休憩時や食後に飲むならエスプレッソとなりますが、コーヒーの欠点は「砂糖やミルク」が必要な点です。砂糖を入れずに飲める日本茶は「いいとこどり」かもしれません。

 また、インスタントコーヒーは昔に比べて品質が上がっており、微妙な味の差はあるにせよ、健康成分については普通のコーヒーを飲むのと同じです。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「朝の目覚めを左右する1杯の飲み物の実力。お茶に含まれるカフェインはコーヒーより上」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2016年 11/17号“どっち?”の健康学秋津壽男緑茶コーヒーカルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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