秋津壽男“どっち?”の健康学「朝の目覚めを左右する1杯の飲み物の実力。お茶に含まれるカフェインはコーヒーより上」 (1/2ページ)

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秋津壽男“どっち?”の健康学「朝の目覚めを左右する1杯の飲み物の実力。お茶に含まれるカフェインはコーヒーより上」

 今年の冬は寒くなる、と言われています。寒くなると布団から出たくなくなり、「もう少し寝よう」と二度寝をしてしまいますが、二度寝をするよりも、一発で起きて気合いを入れたほうが仕事ははかどります。

 気合いを入れたい朝、脳を目覚めさせるのに「コーヒー」や「お茶」を飲む人は少なくないでしょう。

 コーヒーもお茶も、カフェインが含まれ、カフェインには目を覚ます興奮作用や自律神経の働きを強める機能、運動能力を高める作用などがあります。

 では、朝起きて飲むのに適しているのはコーヒーとお茶のどちらでしょうか。

 どちらかといえば、お茶よりコーヒーのほうがスッキリ目覚める、そんなイメージを持つ人もいますが、それは一種の誤解であり、CMなどの影響からです。

 今から40年以上前、コーヒーのCMがはやりました。代表的なコピーとしては「上質を知る人、違いがわかる男」などのフレーズで大ヒット。さらには「ティファニーで朝食を」など映画の影響もあり、朝にコーヒーを飲むのが日本の食卓でも一般的になりました。

 以来、日本の朝にコーヒーが根づいた感がありますが、実はコーヒーよりお茶のほうがカフェインは強く、脳の覚醒に効果があり、目覚めの効能も高いのです。

 このとおり、お茶にはコーヒーに勝るとも劣らない効果があるのですが、まだ研究結果がそろっていません。いずれは研究が進み、お茶の効能が人々に伝わるだろうと感じています。

 また、お茶のカフェインが強いことを考えると、夜寝る前に飲むなら「お茶よりコーヒー」となります。夜はレギュラーコーヒーよりカフェインの少ないエスプレッソ系のコーヒーだと眠りが妨げられませんが、お茶でも「ハーブティー」などカフェインが弱いものもあり、銘柄ごとにくふうをすればいいのです。

 さらに言えば、眠ってはいけない状況の時は「コーヒーよりお茶」ですが、お茶には「寝られるお茶」と「寝られないお茶」があります。低温で入れたぬるいお茶は「いい煎茶」のような甘い味わいがしますが、ポリフェノールが多くカフェインが少ないため、覚醒効果は少なめです。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「朝の目覚めを左右する1杯の飲み物の実力。お茶に含まれるカフェインはコーヒーより上」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2016年 11/17号“どっち?”の健康学秋津壽男緑茶コーヒーカルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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