小池百合子 逆境ハネ返し「突破の女王」!!(5)次なる戦場は衆議院選挙! (1/2ページ)
小池は、キャスターとして人前で話すことには慣れているつもりだったが、人に強く訴えかけるアジテート型の話はできなかったし、絶叫するのは恥ずかしい。さらには、知らない人に手を振るということが、わざとらしくも思えた。
が、選挙に出た以上、手を振らないわけにはいかない。ぎこちない手つきで、手を振った。
名古屋市郊外の駅前で、小池は街宣車を背に手を振っていた。すると、目の前に車が止まった。小池が立っている側の後ろのドアが開いた。なんと、あまりにも手の振りかたがぎこちないため、タクシーの運転手が、タクシーを止めるために道路に出ているのだと勘違いしたのだった。とにかく、何が何だかわからないままに、小池は全国を飛び回った。
7月22日に投開票が行われ、日本新党は細川、小池ら4人が見事に当選を果たした。
小池は8月7日の初登院の日、モスグリーンのジャケット、豹柄のスカートと、まるで探検隊のようなサファリルックで登院した。取材に来ている新聞記者たちが、小池を取り囲んだ。
「何でそんな格好で登院したのですか」
小池は言った。
「永田町には猛獣や珍獣、タヌキがいると聞きましたので、こんな格好で来ました。一票の重みを、バッヂにずしりと感じます」
気の利いた小池のコメントに、新聞記者たちは翌日そのことを書いた。
小池は、そのことでさっそく参議院の懲罰委員会にかけられそうになった。
「参議院の品位をおとしめる行為である」
ということらしい。
小池は平気だった。
〈ああ、政界とはこういうところなんだな〉
93年(平成5年)には、日本新党は地方選挙で勝利を重ね、「台風の目」となっていた。既存の政党にうんざりした無党派層が、期待を寄せ始めていたのだ。
細川は、自信に満ちた口調で言った。
「次の目標は、衆議院選挙です」
小池もそのつもりであり、密かに心に誓っていた。
〈政権交代するその日まで、髪は切らないでおこう〉
キャスターの時から、髪の毛は短めにしていた。伸ばそうと思っても、つい面倒になって短めにしてしまう。