銀聯カード不正引き出し事件 暴力団、半グレ、マフィア… 国際的犯罪組織を追う!(1) (1/2ページ)

週刊実話

 「日本では昨年、サイバー攻撃により日本年金機構の個人情報約125万件が流出した事件が起きている。同じようにカードやATM(現金自動預け払い機)のガード機能も極めて脆弱です。海外ではICカードが一般的ですが、いまだに防御の緩い磁気型のクレジットカードを使ってATMから多額の現金が引き出せるのは日本くらいです」(金融系ITコンサルタント)

 三菱東京UFJ、三井住友、みずほの3大メガバンクのATMで、今年の春以降、中国の『銀聯(ぎんれん)カード』の偽造カードや他人名義のカード約200枚を使って、総額10億円以上が不正に引き出されるという事件が発覚した。
 「使われたカードは、データが入力されていない“生カード”に磁気テープを貼り付ける手口で偽造されていました。警視庁組織犯罪対策特別捜査隊は、窃盗などの容疑で台湾出身の男4人を逮捕しました。10月8日に台湾から来日し日本で指示役と接触、30万円程度の報酬を約束されての犯行でしたが、他にも相当数の“出し子”がいるはずです」(警視庁担当記者)

 今回のこの事件では、デビットカード機能を使って中国国内にある銀行口座の預金を引き出していた。人民元はその日のレートで日本円に両替され、容疑者が引き出したのは円だ。
 この銀聯カードは、中国人旅行者と日本などの受け入れ国に大きなメリットや経済効果をもたらす一方で、人民元の国際化を狙って同カードの利用を世界に広めてきた中国にとって、今や“脅威”になっている。
 「銀聯カードは46億枚という世界一の発行枚数を誇りますが、もともとは、中国国内で中国国民の買い物が便利になるように発行されたものでした。銀行のキャッシュカードを兼ねたデビットカードですから、中国国内の銀行に口座を作れば自動的に発行されます。また中国に関係する日本人も必ず持つカードでもあり、日本では三井住友カードと三菱UFJニコスが中国銀聯と提携して銀聯ブランドのクレジットカードを発行しています。'15年第1四半期の銀聯カードの日本国内での取扱高は、加盟店とATMを合わせて約4800億円に達しています。

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