【不朽の名作】ベジータの魅力を堪能できる「ドラゴンボールZ 燃えつきろ!! 熱戦・烈戦・超激戦」 (1/3ページ)
先週よりテレビアニメ『ドラゴンボール超』で新シリーズがスタートした。現在ドラゴンボールシリーズは漫画原作ではないオリジナルシリーズとして放送しているが、それ以前に原作を元にテレビ放送されていた『ドランボールZ』でも孫悟空の自動車教習の話など、有名なオリジナルストーリーが存在する。その時期は劇場作品も毎年公開され「東映アニメフェア」のメインを張る人気コンテンツとなっていたが、今回はその中でも正当な意味でも、ネタ的な意味でも特に人気の高い93年公開の『ドラゴンボールZ 燃えつきろ!! 熱戦・烈戦・超激戦』を扱う。
この作品、一言で言うと良くも悪くもべジータの魅力が極端に凝縮された作品となっている。公開は、ちょうど地上波でセル編のクライマックスが放送されていた時期と重なる。セル編でべジータは自身の強さに調子に乗り、セルを完全体にしてしまい、その後圧倒され、へタレになるという醜態をさらしていた。実は、これまでにもべジータが相手の強さにおびえることは何度もあったのだが、ここまで情けない姿は初で、同作でもそのキャラクター性がいかんなく発揮されており、一挙手一投足が笑い所になるほど詰め込まれている。正直、主役の悟空を食う勢いだ。
まずこの作品、べジータが原作やTVアニメでやらかしていた増長からの敗北、その後のヘタレ描写、もう一度対決する決心はするが、また圧倒され、自分では勝てないから文句をいいつつも他のキャラに託すという一連の行動を70分の本編に収めている。しかもべジータの調子の乗らせ方が、いい意味で悪質だ。この作品では、隻眼の中年のサイヤ人・パラガスが、地球でお花見中のベジータのもとにおもむき、「新惑星ベジータの王になっていただきたくお迎えに上がりました」「伝説のスーパーサイヤ人を倒して欲しい」と告げたことで始まる。
『ドラゴンボール』の本編を知らない人のために一応説明すると、べジータはサイヤ人の王・べジータ王の息子で、フリーザに母星が破壊され、サイヤ人がほぼ全滅した後も王子としてのプライドを持っており、それが同じサイヤ人の悟空への強烈な対抗意識にもつながっている。という訳で「べジータ王」と媚びへつらわれたべジータはまんざらでもない様子で、その気になって王としてドヤ顔で振舞ってしまう。