世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第200回 TPPを批准してはならない (3/3ページ)

週刊実話


 また、トランプは、TPPは離脱し「二カ国間貿易取引」を交渉すると明言している。すなわち今後、アメリカとの間で日米FTA(もしくは日米EPA)の交渉が始まる可能性が高いのだ。
 それにもかかわらず、現時点でTPPを日本の国会が批准してしまうと、二カ国間交渉の際に「TPPの日本の譲歩条件がスタートライン」になってしまう。何しろ、日本の最高意思決定機関である国会で批准した以上、
 「まずは、日本側にTPPの条件を最低でも受け入れてもらうとして、そこからどこまで譲歩できるのか」
 という交渉スタイルになってしまうのだ。国会で批准している以上、そうならざるを得ない。
 すなわち、安倍政権は批准しても発効しないTPPを強引に進め、将来的な交渉を不利にしようとしていることになる。

 筆者はTPP反対論者である。理由は、TPPがEU、NAFTAと同様に、特定のグローバル企業、グローバル投資家の利益最大化を実現する構造改革を強制し、国民の主権を行使しても変更できないようにする「グローバリズムの国際協定」だからだ。
 とはいえ、TPPが終了したとしても、アメリカとの間で日本国民の国益を損なうFTA・EPAが成立してしまうのでは、結局は同じ話になってしまう。
 日本国の国益を真剣に考えるならば、TPP批准プロセスは現時点で停止するべきなのだ。

みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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