ヤル気が出ないのは上司の責任 配置換えで覚醒したビジネスエリートの経験談 (2/3ページ)
転機になった出来事はありますか?
山口:はじめは大きなチームで下働きをしていたのですが、今お話したようにとにかくミスが多いし、定時になるとさっさと帰ってしまうということで放出されてしまって、ある山っ気のある上司の下につけられたんです。
チームはその上司と私の二人だけで、新規のクライアントを取ってくるのがミッションでした。その頃になると、残業しないどころか週に2日くらいしか出社していなかったのですが、その上司はもっと会社にこない人で、ほとんど職場にいませんでした。
そんな上司ですから、仕事の方も「全部自由にやっていいから」と放り投げるわけです。そうなると、やったことがない仕事ですからこちらも慎重になるじゃないですか。すると、結果としてあれほど多かったミスがほとんどなくなるという。
――まさに「ケガの功名」です。山口:そうですね。そうやって一人でなんとかやっているうちに、クライアントもついてきて、売り上げが立って、利益率が上がってきて、と結果が伴うようになってきた感じです。
――どんな上司と出会うかで後のキャリアが変わってしまうことがよくわかるエピソードです。本の中でも「いい上司とダメ上司がいる」と書かれていましたが、社会経験の少ない20代のうちは、上司の性質を見抜く判断力がない場合が多いはずです。いい上司かそうでない上司かを見分けるポイントは何でしょうか?山口:上司の良し悪しを判断するというのはそんなに難しい話ではなくて、自分が仕事をしていてすごく辛かったり、理不尽だと感じてやる気が出ないのであれば、それはやはり上司がおかしいんですよ。
経験が少ないと、どうしても自分に問題があるのではないかと考えがちなのですが、極論すると部下のやる気を引き出すのは上司の仕事ですから、やる気が出ないというのであれば、原因は本人ではなく上司を含めた環境にあると考えたほうがいい。
私もその上司の下についてから成果が出始めたわけですが、私自身が何か変わったわけではありません。会社の中での位置づけが変わっただけです。
でもそれによって、それまで箸の上げ下ろしまで指示されて仕事をしていたのが、自由を与えられ、その代わりに自分の責任で全てやらなくてはいけなくなりました。