金正恩氏が喜ぶトランプ氏の「不法移民追放」公言 (2/3ページ)
北朝鮮で学んだ技術は、韓国では認められず、韓国人から脱北者だとバカにされることに耐えかねてのことだ。
「韓国に帰りたくないから、ずっと米国にいる。不法移民の立場ではあるが、米国ではそれなりに認めてもらっている。身につけた技術を認めてくれるからだ。北朝鮮出身でも、韓国出身でも、米国人は気にしない。そういう差別はない」(40代の脱北男性)
韓国に入国した脱北者の数は、11月に3万人を超えた。一方、統一省の統計によると、今年9月末で韓国で暮らしている脱北者の数は2万7542人。韓国入国後に死亡した人もいると思われるが、その多くが第三国への再移民のため、韓国を離れたと思われる。脱北者、とりわけ女性が辛酸を嘗めるケースが多いと言われている。
男性は、米国の韓国系企業で4年間働き、財産も築いた。しかし、トランプ氏の当選のニュースを聞いて、憂鬱になっている。米国に難民申請を出そうとしたが、弁護士に認められる可能性はほとんどないと言われたため、諦めて不法移民の状態だからだ。
送還されれば厳しい拷問も「心が重くなった。不法移民の取り締まりを強化するらしい。状況はどんどん苦しくなる。会社も、同僚も、知人も私のことを心配してくれている」(40代の脱北男性)
カリフォルニア州在住の50代の脱北夫婦は、不法移民として米国に暮らしてきた。数年前のある日、移民局から呼び出された。期待に胸を膨らませて、移民局に向かった。
「移民局に呼び出されたので、市民権がついにもらえると喜び勇んで行ったのに、受け取ったのはGPS。米国は人権を大切にする国だと聞いていたのに…」(50代の脱北夫婦)
夫婦は、移民局から追放命令を受け、足に逃走防止用のGPSを付けられた。
「夜中に寝ていても、GPSから電子音が聞こえて、生きた心地がしなかった。」(50代の脱北夫婦)
弁護士の助けを得て、1年半でようやくGPSを外せることになったが、どこを経て米国にやって来ても、北朝鮮出身ならば、人権侵害の被害を受けた保護の対象者で、難民資格が認められると思っていただけあり、夫婦の失望と不安は大きい。