【書評】『LIFE SHIFT』 変わりゆく「老後は安泰」、来る人生100年時代の全貌とは (2/3ページ)

新刊JP

何が起こるのかくらいは予想できたほうが良いに決まっている。

■変わる「老後は安泰」。一体何歳まで働けばいいのか?

100歳生きることが当たり前になったときに、誰しも心配することがある。
「お金」の問題だ。
これを基点に人生を考えると、今までの価値観を根本から覆す必要があることに気付くだろう。

今までの価値観というのは「人生を3つのステージに分ける」という考え方だ。

まずは「教育のステージ」、次に「仕事のステージ」、最後に「引退のステージ」。だいたい私たちの価値観としては、大まかに教育は20歳前後まで、仕事が65歳まで、そして引退がその後となるが、長寿化はその前提を壊す。

本書では、1945年生まれ、1971年生まれ、1998年生まれの3人の架空のイギリス人を設定し、それぞれの人生のシナリオを考えていく試みをしている。

詳しいシナリオは本書を読んでほしいのだが、それぞれの年代の(だいたいの)寿命、勤労期間、引退期間、老後資金の積み方などを比較すると驚くべきことが分かる。

「老後の生活資金(年間所得の50%)」
「長期の投資利益率(年平均3%)」
「所得の上昇ペース(年平均4%)」
「何歳で引退したいか(65歳)」

これらの要素は、比較しやすいように3人とも同じ数字に設定されている。

その上で試算してみると、1945年生まれは勤労期間42年、引退期間は8年なのに対して、1998年生まれの人は勤労期間44年、引退期間が35年となる。1971年生まれでは、勤労期間44年に対して、引退期間は20年だ。

そして、イギリスの場合ではあるが、1971年生まれの人が引退期間20年を「安泰」に生きるには、毎年の所得の17.2%を老後の生活資金として貯蓄し、そこに公的年金を重ねてようやく可能になる。

しかし、毎年17.2%を貯蓄にまわすのはかなりの負担だ。

これが100歳まで生きる1998年生まれの場合、老後の生活資金の貯蓄は25%になるという計算になる。

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