後世に伝えたい「ニッポンの大ヒット映画」女優!(2)「由美かおる・同棲時代-今日子と次郎-」 (2/2ページ)
実はその立ち姿は劇中には登場しないが、山根監督の「メルヘンとして撮りたい」という強い希望でポスターに結びついた。
由美にとって芸能活動の原点である「11PM」からは、同年の「全日本ポスター大賞」を授与された。
さらに文芸大作として公開された「しなの川」(73年、松竹)も、由美の美しいヌードが話題となった。
「今、考えたらヌードを立て続けによくやったなと思います。ですが、作品の中で必然性があったということです。私には古風な面と、現代的な面の両方があると思っているんです。私が出た作品って、未来を先取りするようなものが不思議と多いんです」
前出の「同棲時代」はもちろん、小松左京の熱烈なラブコールで出演したドラマ版の「日本沈没」(74年、TBS系)、終末思想を描いた「ノストラダムスの大予言」(74年、東宝)も、そうした一群である。
その一方で、25年もの間、レギュラー出演を務めた「水戸黄門」(TBS系)のように、安定感のある役どころも定評がある。
「女優としてだけではなく、現在は西野流呼吸法の講演も全国で行っていますし、アコーディオンも練習中。まだまだこれからも新しいことにチャレンジしていきたいです」
15歳の時のジーンズがそのまま着れる体形の維持も驚異的だ。