「仕事は効率化するな」外資系コンサルタントが指摘するリスクとは (3/4ページ)
このようなリスクを背負ってでも実践することで、仕事はどのように変わるとお考えですか?
山口:集団の中で、一人だけ違うことをするのですから、居心地がいいかどうかといったら確実に居心地は悪いですよ。でも、人から抜きんでるというのはそういうことです。周りと違うことをして結果を残せばやっかまれますし、陰口も叩かれます。
それが嫌で、居心地よく働きたいのであれば、周りと同じような働き方で、同じようなキャリアを歩むというのも生き方ですから、どちらを取るかという話ではあります。
ただ、私が今勤めている会社もそうなのですが、企業の方も多様性を許容するといいますか、昔ほど画一的ではなくなってきているのは確かですから、周りと違うことをすることの居心地の悪さというのは昔よりは減ってきているのではないかと思います。
――ビジネスの世界で人から抜きん出たいという20代の方は大勢いるはずです。その中のごく一部に「誰に何を言われても行動を起こす人」がいて、その対極には「誰が何を言っても行動しない人」がいます。ほとんどの人は両者の間にいるわけですが、この層の方々にアドバイスやメッセージがありましたらお願いできればと思います。山口:あまり自分を見くびらない方がいいということですね。人間は自分で思っている以上にいろいろなことができますし、状況さえ与えてあげれば能力を発揮する人もいます。
それと、もう一つ。NHL(北米のプロアイスホッケーリーグ)にウェイン・グレツキーという名選手がいたのですが、彼は高いパフォーマンスを残せる理由についておもしろいことを言っていました。「普通の選手はパックが今あるところに向かっていくけども、自分はパックが未来にある場所に向かって走る」と。
今の若い人を見ていると、パックが「今ある場所」に走っているように思えます。典型的なのがMBAで、MBAがキャリアに有利に働いた時期はもう完全に終わっています。
―― 一時期ビジネスの世界ではMBA取得がブームのようになっていました。山口:ピークは20年から30年ほど前ですね。