店頭に並び密かに注目を集める「高機能野菜」とは何か? (1/2ページ)
2016年4月より、『機能性表示食品制度』がスタートした。
特定保健用食品(トクホ)、栄養機能食品と並ぶ保健機能食品の1つに位置づけられており、《国の定めるルールに基づき、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な事項を、販売前に消費者庁長官に届け出る》ことによって食品の安全性と機能性に関する表示をすることができるようになる。
市場では、すでに“高機能野菜”と呼ばれる食品が店頭に並んでいるのを目にすることができる。これらの高機能野菜が機能性表示食品として認可されると、高機能野菜に含まれた成分の健康効果を訴求内容として表示することができるようになる。
この高機能野菜、消費者目線での特徴は何なのだろうか。
■ケルセチンを含むたまねぎ『さらさらゴールド』
高機能野菜として売られている玉ねぎ『さらさらゴールド』は、三井物産と植物育種研究所など北海道の事業者が協働して開発した品種で、ポリフェノールの1つであるケルセチンを一般的な品種の2~3倍含有しているという。現代人の食生活にあわせて開発されたこの品種は、“スーパーオニオン”と言われている。
ケルセチンは熱に強く、水に溶けやすい特徴があるということから、鍋物やスープに使用することで美味しく食べることができる。
■リコピンを多く含むカゴメ社開発のトマト『高リコピントマト』
カゴメが開発した『高リコピントマト』は、その名の通りリコピンを多く含む。カゴメが扱うトマトジュースやケチャップの原料として使用されてきた品種だが、これにはリコピンが通常品種の1.5倍含まれているという(カゴメ社調べ)。リコピンは注目が集まる栄養素(カロテノイド)の1つだ。
栄養価が高いだけではなく、トマトらしい鮮やかな赤色となっており食欲をそそる。
このほかにも、スルフォラファンを多く含むブロッコリーの新芽『ブロッコリースプラウト』、大豆イソフラボンを含む『大豆もやし』など、様々な高機能野菜が発売されている。