生物と機器を融合。米陸軍が研究中の「合成生物学」を利用した新たなる技術 (2/3ページ)
こうした進展のおかげで、研究者は根本から生物をデザインする方法を理解するようになった。
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これまでARLは10年以上も自然の生物を工学システム(バイオ燃料生産システムなど)に利用してきた。しかし、合成改変細胞を生物や非生物システムに組み込むことの難しさは桁が違う。
生物は、光合成できるようなものですら、安定した栄養の補給を必要とする。これが途絶えれば、成長や分裂を止め、休眠状態になったり、胞子を形成したりと、それ以上機能しなくなってしまう。
そこで環境に対する細胞の反応を理解するために、DNAを読み出すことが必要であった。その結果、ようやく細胞内の改変遺伝子回路には頑丈なキャリア細胞、ARLが言う”シャーシ”が必要であることが判明した。
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アメリカ陸軍研究所のブリン・アダムズ博士
これまで合成生物学でシャーシとして用いられてきたのは概ね大腸菌であった。アダムズ博士の論文では、大腸菌を非生物(鉱物、土壌、水、金属)に組み込む実験が紹介されている。しかし、これらの株は実験室以外の環境で生存できるほど強くない。
現在直面している最大の課題とは、この問題をクリアした実用に足るだけの別のシャーシを見つけ出さなければならないことである。
その候補となる細菌は、転写を行い、環境の刺激に応じて繁殖やタンパク質の産生ができるものでなければならない。その発見へ向けた第一歩として、ARLはMIT(マサチューセッツ工科大学)をはじめとする様々な研究機関と提携して調査を進めている。