アーティストfeebeeが描く十二支のキメラが浮世絵に!伝統の技を受け継ぐ若き彫師・摺師と初コラボ (3/3ページ)
《交通安全ヲ守 十二支之図》では、参照した浮世絵と同じように、鼠の顔と兎の耳をもった姿にしましたが、今回の作品《寿という獣 酉》では、酉年にちなんで、頭部に鶏を持ってきて、鳳凰のような極彩色の翼を描きました」
feebee《交通安全ヲ守 十二支之図》 2014年
意外にも、この奇妙な生き物のルーツは江戸時代の浮世絵でした! 今回、feebeeさんが参照した浮世絵は、遠浪斎重光という江戸時代後期の浮世絵師が描いた《寿という獣》と呼ばれる作品で、歌川国芳の弟子の芳虎も、家内安全を守るとして、この十二支を合体した生き物を《家内安全ヲ守 十二支之図》で描いています。複数の浮世絵師が描いたこの画題、現代のアーティストであるfeebeeさんにとっては、どのような意味合いがあったのでしょうか?
「現代は、様々なイメージが溢れかえっていて、まったく新しいものを産み出すことは難しい時代だと思います。ですが、《寿という獣》のように、十二支という既存のイメージを組み合わせる場合、その組み合わせ方は人によっても様々で、新しい物が生まれてきます。この十二支のキメラ(合成獣)のような生物は、現代のものづくりにおいて重要な編集能力を量る興味深い画題だと思うんです。このテーマは、今後、時間をかけて取り組んでいきたいもののひとつです。
種々の要素がからみあいながら、あるときは特定の部分が大きな比重を占め、あるときには別の部分が増幅し、そしてその興亡が延々と繰り返され、また次のサイクルが巡ってくる……社会情勢や人生の、ある種の比喩として見ることもできるのではと思います。私が制作のテーマとしている「畏怖・生死・循環」にも通じるモチーフだと思いました」
十二支はまさに暦の循環。feebeeさんの制作テーマとも相性が良いですね。feebeeさんが次に描く十二支のキメラはどんな姿をしているんでしょうか。ぜひ今後も、このテーマの作品を発表していっていただきたいです。
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