妊娠中に胃腸炎になってしまったら、どうしたらよい?
妊娠中に体調を壊すと赤ちゃんへの影響が心配になってしまいます。激しい症状のあらわれる胃腸炎となると、なおさらですね。
今回は、妊娠中に胃腸炎になってしまったらどうすればいいのか、医師に話を聞いてきました。
胃腸炎の感染経路
胃腸炎は、病原性微生物の感染による感染性胃腸炎と、感染を伴わない非感染性胃腸炎に大きく分かれます。
・感染性胃腸炎
ウイルス性胃腸炎、食中毒などによる
細菌性胃腸炎があります。
・非感染性胃腸炎
血管がつまって起こる
虚血性大腸炎、
食物アレルギーに伴うものなどがあります。
原因によって症状はさまざまですが、
腹痛、下痢、嘔吐、発熱などが主症状です。
特に冬に増えるウイルス性胃腸炎は、非常に感染力が強く、患者の嘔吐物や便が乾燥した粉末が広く飛んでそれを吸い込むだけで感染してしまいます。
いくらうがい・手洗いの励行、マスク着用、食品の加熱などで気を付けていても、感染してしまうことはあります。特に上のお子さんが保育園などで集団生活をしている場合、感染したお子さんのお世話のために接触せざるを得ず、妊婦であるお母さんも感染してしまうケースがあります。
医療機関での受診妊娠中に胃腸炎になると、繰り返す下痢や嘔吐で水分や栄養が十分取れず、排便や嘔吐の際にお腹に圧がかかり心配になる人もいますが、ほとんどの場合、胎児への影響はなく、薬を使用する際にも、妊娠週数に合わせて使用できる薬を選べば問題ありません。
ただし、以下のような場合は、早めに受診しましょう。
・水分を受け付けないような激しい下痢、嘔吐や強い腹痛がある場合
・性器出血やお腹の張りが強い場合
・胎動が弱くなった、感じられないなどの変化がある場合
こうした場合、まずはかかりつけの産婦人科に電話で相談し、赤ちゃんの状態に問題がないか、産婦人科で薬を処方できるかを判断してもらうことです。場合によっては、消化器内科医師の専門的な診察をすすめられるかもしれません。
医療機関で診察を受ける場合は、待合室で嘔吐したり、ほかの来院者と同じトイレを使ったりすることで、ウイルス性胃腸炎を感染を拡大させてしまう可能性があります。
事前に電話で症状を伝えて相談しておくと、待機のための別室の用意や、空いている時間帯の案内をしてもらえることもあります。
自宅でできること胃腸炎の原因が何であれ、回復には一定の時間がかかりますので、その間ご自宅でできる対策をしっかりしておきましょう。
1.胃腸に負担のかからない水分・栄養分の摂取
水分は常温か少しぬるい程度の経口補水液を少量ずつ飲むことでとります。
経口補水液はドラッグストアなどで購入するか、水1リットルに対し塩3グラム(小さじ1/2杯)と砂糖40g(大さじ4杯半)を混ぜたもので代用します。市販のスポーツドリンクは糖分が多いので、水で薄めて飲むとよいかもしれません。
尿が1日4回程度出ていれば、水分は足りています。
また、嘔吐、下痢が強い段階で無理に食事しようとすると、かえって回復を遅らせることがあるので、食事はゼリードリンクなどから始め、薄い塩味をつけたおかゆ、軟らかく煮たうどんなどを試し、食物繊維の多い野菜、肉、脂っこいものなど消化しづらいものは避けましょう。タンパク質は卵や豆腐がおすすめです。量も茶碗に半分ぐらいから始めましょう。
2.家庭内で感染させない対策
感染対策として絶対安全ということはありませんが、嘔吐物や便の処理の際には「次亜塩素酸ナトリウム溶液スプレー」や、使い捨て手袋、ペーパータオル、ビニール袋をセットにしたものを用意し、嘔吐物が乾燥して飛散する前に処理しましょう。
(次亜塩素酸ナトリウム溶液 は、0.1%に希釈したもの。市販の5%塩素系漂白剤なら、水1リットルに対し原液20mlを加えます)
医師からのアドバイス普段からバランスのいい食事としっかりした睡眠を取り、疲れをためないようにして抵抗力をつけておくことも大切です。
妊娠中に体調を崩すと大変心配になりますが、赤ちゃんの生命力と自分の体を信じ、冷静に乗り切りましょう。
(監修:Doctors Me 医師)