クラウドファンディングの在り方が問われた「赤サブレ事件」とは? (2/3ページ)

FUTURUS

2014年のFPS界隈は、この赤サブレで大いに盛り上がった。素晴らしいゲームが登場したから、ではない。Takedownはあまりに出来の悪い作品だったからだ。

[youtube https://www.youtube.com/watch?v=5_9kNawVLrI]

敵に姿を露出しながら歩いたり、物音を立てたりしたら攻撃されるという点は確かに表現されていた。だがだからといって、700mも先から頭部を狙撃されるという超辛口仕様はさすがにやり過ぎである。敵が音もなくこちらに忍び寄り、たった1発でカタをつけてくるという展開もザラだ。

にもかかわらず、味方NPCが何の援護もしてくれない。自ら高所から飛び降り次々に死んでいくという光景も繰り広げられる。だから自力で戦局を打開しなければならないのだが、このゲームにはマッピング機能が搭載されていない。広い建物内で「自分がどこにいるか分からない」という、特殊部隊員にあるまじきことが発生するのだ。

完全なるクソゲーである。


■ 「金返せ!」の嵐

Takedownの開発者に対して、ユーザーから猛烈な返金運動が起こった。

敵と味方を区別する表示が一切ないから、ゲーム内で同士討ちが頻発する。そのような仕様に対する批判に「これはゲームの現実性を高めるために敢えて施したことだ」と開発者は主張し続けた。

平たく言えば、「ゲームの現実性」というのは手抜きの口実だったということだ。巨額の資金を一般ユーザーから受け取ったにもかかわらず、リリース後の仕様修正などにも消極的だった。

この「赤サブレ事件」は、クラウドファンディングの在り方について世に問う結果となった。プロジェクト成功のためのキャンペーンを展開し、資金を集めて製品を作ったらそれで「成功」なのか? 崇高な夢を掲げる開発者たちの脳内には、アフターケアという概念が欠如していた。

それはそうだろう。彼らにとってのプロジェクトのゴールは、「自分たちの夢の具現化」なのだから。

「クラウドファンディングの在り方が問われた「赤サブレ事件」とは?」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る