北朝鮮外交官の月給は8万円…「うつ病」も続出 (1/2ページ)

デイリーNKジャパン

北朝鮮外交官の月給は8万円…「うつ病」も続出

世界有数の人権侵害国の外交官はどんな想いで働いているのか。普段知りえない北朝鮮外交官の素顔を、韓国に亡命したテ・ヨンホ元駐英公使が韓国紙に明かした。

1993年から昨年7月の亡命直前まで外交の一線にいたテ氏は現在、韓国の情報機関・国家情報院傘下のシンクタンクである国家安保戦略研究院の諮問委員となり、北朝鮮の体制批判を積極的に行っている。そのいくつかは本欄でも紹介した通りだ。

家族が人質に

テ氏が明かす秘話は興味深いものばかりなのだが、北朝鮮の「外交官ウラ話」もそのひとつだ。韓国紙のインタビューの中から、いくつかのエピソードを拾い上げてみよう。

日本などでは「秘密の経費」を使い放題と思われがちな外交官だが、外貨獲得に苦しむ北朝鮮ではそうもいかないようだ。テ氏は昨年12月27日にあった合同記者会見の席で「駐在国によって異なるが、大使は月給1000~1100ドル(約11万3000円~12万4000円)、公使は700~800ドル(約8万~9万円)程度」と明かしている。

物価の高い先進国で、外交官の体面を保ちながら家族を養うのは難しい額だ。そのため、「大使館で集団生活を行い光熱費を浮かせることでしのいでいる」という。それでも足りないため、外交特権を悪用したきわどい「副業」で生計を補う。これには後述する本国への「外貨上納ノルマ」も関連している。

テ氏は北朝鮮外交官の悲哀について「国際的な行事があっても胸に金日成、金正日バッジをつけた我々には、誰も声をかけてこない」と明かしている。せっかく声をかけてきた他国の外交官も「そのバッジは誰だ、張成沢(チャン・ソンテク、2013年に処刑された金正恩氏の叔父)の粛清は本当か」などの答えたくもない質問を浴びせてくるだけだという。

テ氏はまた、「うつ病になる外交官やその妻が多い」と語っている。これは北朝鮮当局が外交官の亡命を恐れ、家族のうち1人を「人質」として国に残すよう強いているためだ。前述のように外交官の給料は多くないため、本国に仕送りもできず「バナナを食べても残してきた家族が気になる」とテ氏は語る。肩身の狭いことと合わせて強いストレスにさらされていることが分かる。

「北朝鮮外交官の月給は8万円…「うつ病」も続出」のページです。デイリーニュースオンラインは、高英起デイリーNKニュース経済金正恩海外などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る