高齢者狙い 全国で暗躍する詐欺一味「地面師」に気をつけろ! (1/3ページ)
昨年3月12日から捜索願が出ていた高橋礼子さん(当時59歳)が、10月19日に白骨死体となって発見された。場所は失踪直後と8月にも警察が捜索したはずの東京・港区新橋5丁目の自宅(約182平方メートル)と隣家との45センチの隙間だ。
夏季を挟んだ約7カ月もの間、近所の住民は誰も気付かなかった…。この『新橋資産家女性失踪事件』は『不審死事件』に切り替えられ、捜査は継続中だ。
「高橋さんは自宅以外に新橋4丁目のマッカーサー道路(環状2号線の一部)沿いにも約170平方メートルを所有しており、その辺りの区画の角地に位置していました。もし転売に成功すれば高層ビル、ホテルが建設可能であることから、多くの不動産業者が接触したがった有名人だったのです。身寄りはなく、人付き合いも全くせず、アル中。しかも自宅での生活を嫌ってホテル住まい。地面師にとっては格好のターゲットでしたから、失踪当時からもしや…と思われていたのです」(全国紙社会部記者)
そう、この事件は“地面師”と言われる詐欺師による関与が濃厚なのだ。
「高橋さんは、失踪から1カ月後の昨年4月に土地の所有権をそのままにして、大田区大森のワンルームマンションに引っ越しています。新橋に自宅も貸家もある人が引っ越す理由は見当たらない。考えられるのは、地面師が高橋さんに成り済ました同じ年頃の女性を用意し、印鑑証明の新規取得と、それを利用した委任状などの発行を行って所有不動産を売買した不動産詐取の疑いが濃厚なのです」(事件ライター)
地面師とは不動産業界に巣食うワルたちのことだ。元不動産業者が多く、関連法にも詳しい。土地所有者の知らない間に運転免許証など本人確認できるものを偽造し、本人に成り済まして印鑑証明や住民票などを取得し、土地を売り飛ばす連中である。実際、ニセ高橋が賃貸契約を結ぶ際に提示したのは“高橋礼子”名の偽造パスポートだった。
「不動産取引における必要最低限の書類は、(1)不動産の権利書、(2)固定資産(土地・家屋)評価証明書、(3)印鑑登録証、(4)本人確認ができるものの四つです。これらを偽造した上でチームを組んで収奪する。