金正恩体制の横暴に北朝鮮庶民が「人権」で抵抗 (1/2ページ)
北朝鮮の二大治安機関である人民保安省(警察)と秘密警察である国家保衛省(前国家安全保衛部、以下:保衛省)の要員は、それぞれ保安員、保衛員と呼ばれる。治安維持を名目に、強権を振りかざしながら、北朝鮮の庶民に横暴の限りを尽くしてきた。ところが、最近は風向きが変わりつつあるようだ。
口に砂利を詰め米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、以前ならどんな不当な要求でもおとなしく従っていた北朝鮮の人々が最近、抵抗するようになってきたと報じる。以下は、北朝鮮の市や郡の境界線など、道路の至るところにある検問所でのエピソードだ。検問所では通行証を見せて、荷物検査を受けて、時にはワイロを渡してようやく通過が許される。異常なほど多い検問所は、移動の自由が保障されていないことの象徴だ。
しかし保衛省管轄の10号哨所(検問所)で係員に抵抗する人が増えていると、最近中国を訪れた平壌の情報筋が打ち明ける。
「10号哨所でしつこい荷物検査をされれば『こんな検査をするんだったら、全部持っていけ!』と荷物を投げつけてわめきちらす人もいる。数年前では決して見られなかった光景だ。朝鮮の人々はもはやおとなしく黙っていない」 (情報筋)
保衛省は、秘密警察として住民を監視し統治する。摘発する場合、取り調べの過程では拷問も厭わない。そればかりか、彼らの持つ独自の権力と暴力を活用して北朝鮮の富裕層や庶民から収奪し、金儲けを目的とするケースも少なくない。
どんな形であれ北朝鮮の庶民らが、横暴で恐れられていた保衛員に抵抗しはじめたということは、国家保衛省の権威が以前より落ちていることを物語っている。さらに、一般警察である保安員の権威は、より落ちているという。
妻子まで惨殺北東部の羅先(ラソン)を頻繁に訪れる中国のビジネスマンによると、道端に立って交通取締りを行っている保安員は、バイクが接近すれば違反の有無を問わず笛を吹いて停止を命じるが、半分以上が停まらずに逃げてしまう。おそらく、いちゃもんを付けてワイロをむしり取ろうとする保安員の魂胆が丸見えだからだろう。
また、このビジネスマンがある馴染みのタクシーに乗って田舎に向かっていたところ、保安員に停止を命じられた。