男がとろけた「芸能界・魔性の女」を徹底追跡!(6)毒婦を味わう傑作シネマ (2/2ページ)

アサ芸プラス

渥美の主演第1作「いそぎんちゃく」(69年)は、魔性と言うより女のかわいらしさが強いが、関根のデビュー作「高校生ブルース」(70年)は衝撃的。

 タイトルのままに女子高生ですが、同級生と関係を持ち妊娠をしてしまう。その事実から逃げようとする男に対し、関根は自分の腹を男に踏ませ「赤ちゃんをどうにかして!」と叫ぶ。

 そして堕胎が終わると、さわやかな表情で再び高校の門をくぐって‥‥という結末です。

 さて人気の横溝正史モノには、いろんな意味で魔性のヒロインが必要。小川真由美(77)が「八つ墓村」(77年、松竹)で萩原健一を相手に濡れ場を見せた森美也子役も、岩下志麻(76)が「悪霊島」(81年、角川春樹事務所)でオナニーまで演じた巴御寮人役も、それぞれの個性が際立つ。

 新しいところでは「渇き。」(14年、ギャガ)の小松菜奈(20)が、まだ新人なのに役所広司と堂々と渡り合っていて、役柄同様に「これはバケモノだ」と感心させられた。

 もう1人は大ヒット中の「君の名は。」でもメインの声優を務めた上白石萌音(もね)(18)の「溺れるナイフ」(16年、ギャガ)ですね。ごく普通の少女の役の中に、男を思い詰める屈折した怖さがあった。新たな時代の魔性像と呼べるかもしれません。

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