突然死は年間5万人超が犠牲に 冬場に襲う心臓の病(2) (1/2ページ)
心筋梗塞や狭心症の発作は、急に締めつけられるように苦しくなったり、息苦しくなるのが特徴。胸だけではなく、背中や腕に強い痛みを感じる人もいて、もしその状態を放置すると心不全に陥り、心臓のポンプ機能が停止、死に至るケースもあるという。
「そうした症状に気が付いたら、即、医療機関で受診することが大事に至らない秘訣です。特に、胸に不快感があるときは血圧が低下し、ショック状態に陥る前兆の場合が多い。そんな時は躊躇せずに救急車を呼ぶことです」(同)
ただし、救急診療を受けなければいけないような人の心臓は、その時すでに状態が悪化している、と専門家は言う。
「普段から『健康な人と比べて脈拍が1分間に10回以上も速かった』『何度も立ちくらみを起こしていた』『動いた後に息が詰まったが、少し休むと治ってしまい放置していた』といった、典型的な心臓病の症状が出ていた場合も多い。こうした自覚症状は継続的に出現することが少ないため、心臓が原因の症状と思っていない人がほとんどなのです」(専門医)
これは、多くの人が「心臓は常に動いている臓器だから、いったん心臓疾患の症状が出るとどんどん悪くなり、分かりやすい症状となって現れるもの」といった固定観念があるからではないだろうか。しかし、決してそうとは言い切れないことを覚えておこう。
心臓は生命を維持していくために欠かせない臓器で、その停止は死を意味する。そのため、心臓疾患というと何やら複雑で難しい病気とのイメージを抱く人が多い。しかし、心臓は全身に血液を循環させる「ポンプ機能」がほぼすべてと言っていいほどシンプルな臓器だ。
そんな心臓の、疾患の種類も、ほぼ以下の三つしかないという。
(1)心臓内の弁などの構造上の異常による病気(生まれつきの奇形、心臓弁膜症など)。
(2)心臓の筋肉=心筋そのものが痛んでいる病気。
(3)動脈硬化や血圧の影響などによって引き起こされる血管の病気(狭心症や心筋梗塞といった冠動脈疾患など)。
このうちの(1)は、手術などで異常な部分を正常化させれば、機能をしっかりと取り戻せる。(2)の心筋の問題は、筋肉の働きを悪化させないような投薬治療や、心筋細胞そのものを取り換える、または心臓全体を取り換える治療を行えば改善する。