月アレルギーを発症したアポロ宇宙飛行士のお話 (4/5ページ)

宇宙飛行士たちが、宇宙船に戻ってきたとき、塵をはらうのにとてつもなく長い時間がかかった。シュミットはヘルメットをとったとたんくしゃみが止まらなくなった。鼻だけでなく、目や喉までチクチクしてたまらず、口にまで入ってきてじゃりじゃりだったと、ぼやいていた。
この状態が2時間ほど続き、NASAの医師であるビル・カルパンティエによって月塵によるアレルギー反応だと診断された。

厄介な月塵アレルギーに悩まされても、シュミットの勇気はくじけなかった。彼の地質学者としてのキャリアのおかげで、アポロ17号はこれまでのどのミッションよりもたくさんの岩石サンプルを集めることができた。
そのうちのひとつは42億年前のもので、トロクトライト76535と呼ばれ、のちに月の磁界の謎を解くのに大いに役立った。

トロクトライト76535
シュミットはまた、月面で火山性ガラスのオレンジのビーズを見つけた。このサンプルのおかげで、月にはかつて火山活動があったことを証明したでけでなく、水が存在していたこともわかった。
地球に戻る準備をする前に、シュミットとアポロ17号の仲間たちは、月から地球の写真を撮った。