昨季王者相手にスクラムで優勢。サンウルブズ開幕戦スクラム・ドキュメント。 (3/3ページ)
HO日野はこの時、トイメンのニュージーランド代表HOデイン・コールズの迫力を感じた。
「変えてきたと思うんですよね。低めに組むとか、脚を絶対に下げないようにするとか。後ろの人への働きかけとか、そういうコミュニケーションもありました。『次は絶対に押されない』というプライドを感じました」
右PRの浅原は、プロップならではの感覚を明かした。
「向こうがホールドしてきました。ホールドする“技”というか、脚伸ばしてグーッとやる方法があるんですよ」
それでも自信は手にした。
後半39分、この日最後のスクラム(10本目)は、自陣10メートル付近中央で迎えた相手ボールスクラムだった。ふたたび6人で臨んできた相手を、粉砕した。
ただ、2013年にレベルズ(オーストラリア)でスーパーラグビーデビューの先発HO堀江は、この日のスクラム戦についても、いたって冷静だった。
「そこ(スクラム)にかけてないんじゃないですか、彼らは。ボールを出せばいいと思っている。昔からニュージーランドはそうなので」
PR浅原も同意見だ。
「正直、ニュージーランドのチームって、スクラムにあんまり重きを置いていないところがあるので。南アのチームはすごくスクラムにこだわるので、そういうところと戦いたいですね」
サンウルブズの次戦は3月4日、シンガポールでキングズ(南アフリカ)と第2節を戦う。その後は、第6節のBYE(休みの週)まで、スクラム強国・南アフリカ勢との3連戦が待っている。
28日、シンガポール遠征のメンバーが発表され、この日出場のフロントローは、全員が名を連ねた。
先発PR伊藤は、南アフリカ勢との対決を心待ちにしている。
「スクラムが強い国なので、負けたくないですね」
メイド・イン・ジャパンのスクラムが世界に挑む。真価が問われるのはこれからだ。
(文/多羅正崇)