ドクターXの皮肉で視聴率アップを狙うA LIFEの「炎上作戦」

まいじつ

ドクターXの皮肉で視聴率アップを狙うA LIFEの「炎上作戦」

木村拓哉の主演する連続ドラマ『A LIFE~愛しき人~』」(TBS系)で、3月5日に放送されたの第8回が、同番組最高視聴率15.7%を記録した。同放送回では木村演じる外科医の沖田が、実の父親の心臓を手術したシーンが描かれた。

肉親のオペは感情が揺れ動いて難しいとされるなかで、なんとか手術を進めていたが、途中で肺動脈損傷を起こしてしまうミスが起きた。「沖田先生がミスを起こした」と医者仲間が焦りながら見守っていたが、無事にオペは終了。ここで医者仲間が「スーパードクターじゃなかった」、「失敗しない医者なんかいない」と言い始めると、及川光博の演じる外科部長が「沖田先生だって人間だもの」と言い残した。

ドラマが好きな人なら、似たようなシーンを思い出したかもしれない。同じく医者を主人公にしている米倉涼子主演の『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)だ。ドクターXの関係者はこのシーンを見て次のように話した。

「すいぶんと“当てこすってくれるな”と率直に感じました。でも、手術のシーンも、ドラマとしての奥行きも、こっちの方が上でしょう。TBSは焦っているのではないでしょうか」

一方で、ベテランの脚本家は指摘する。

「これはドクターXへのエールです。医療ドラマが好きな人は必ず両作品を見ています。警察内部の抗争や医療ドラマは、同じようなドラマを連続して視聴者が見る傾向があるのです。これも賢い“視聴率戦略”なのではないでしょうか」

「日曜劇場」放送枠の命運もかかっている

それにしても主人公に“失敗させる”とは、TBSも大胆にシナリオをいじってきた印象がある。これには理由がありそうだ。

「長年にわたってドラマで親しまれてきた日曜劇場(日曜夜9時)の枠を、番組改革の一環でニュース番組にすべきではないかという案が上がっているのです。つまりA LIFEの視聴率は、昔からTBSにいる職人気質のドラマ班の人間が、固唾を飲んで見守っている番組でもあるというわけです。だから、ドラマ関係者は喉から手が出るほど視聴率が欲しい。その焦りが、登場人物にドクターXを揶揄するような台詞を言わせることに繋がったのでしょう。“炎上狙い”だと思われます」(同・脚本家)

ドラマでは、浅野忠信演じる壇上医師と沖田が、脳に深刻な腫瘍を抱える竹内結子演じる深冬のオペを、どちらが執刀するのかについてもめている。壇上と沖田は幼なじみ。深冬は壇上の妻であり、沖田の元恋人という三角関係だ。

ドクターXのように、失敗しないで無事に高視聴率で最終回を迎えられるだろうか。

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