WBC今大会最高の熱戦を制した侍ジャパンの勝因とは (2/3ページ)

まいじつ

あのフォークがボールカウントになった瞬間、千賀が精神的に追い込まれました」(前出・スタッフ)

二塁打を浴びたあとマウンドに権藤コーチが向かう。すると、千賀は開き直ったのか、ボガーツ、バレンティンを連続三振に仕留めて見せた。そして、続くグリゴリアスをフォークで一ゴロに仕留めて、このピンチを切り抜けた。

六回裏も千賀は続投し、七番打者のスミスに二塁打を許すが、無失点でこの回を投げきった。

七回と八回は松井裕樹、秋吉亮、、宮西尚生、増井浩俊を小刻みに継投し、オランダに得点は許さない。満塁を許した八回途中には、権藤コーチがいったんベンチを離れ、自らブルペンに走るシーンも見られた。

六回から八回のピンチには、野手たちがマウンドの投手に声を掛け、ベンチでもこの試合はスタメンを外れた松田宣浩が、声を枯らしながら檄を飛ばしていた。

そして、1点をリードして最終回の九回を迎える。

「九回に、これまでの試合で抑え投手を務めていた牧田和久ではなく、則本昂大を登板させたのは、彼に自信を取り戻させる狙いがあったようです。前回登板で則本は3イニングを投げましたが、2イニング目に打ち込まれています。だから、1イニングを全力で抑えてもらってという考えだったのでしょう。しかし、則本は普段のプロ野球で使うボールとは違うWBCの公式球だと、真っ直ぐが本来の軌道にならないのです。シーズン中の則本の真っ直ぐは、バックスピンが多く掛かって、打席で投球を見るとボールが浮き上がってくるよう感じられます。ですが、WBC公式球だと、どういうわけか、そういうふうにならない。だから、則本は変化球を多投してしまう。権藤コーチはストレートで押すことを指示してマウンドに送りました」(同・スタッフ)

則本はWBC公式球に対して「違和感はない」と言うが、同じ症状に陥った投手が、過去にもいた。2006年と2009年のWBCに出場した藤川球児である。則本も藤川同様に本来の力を発揮できないでいる。そして、オランダのスクープに同点打を許してしまった。

選手層の差が勝負を決めたタイブレーク

「試合は延長十一回に入って、大会初の『タイブレーク』が適用されました。

「WBC今大会最高の熱戦を制した侍ジャパンの勝因とは」のページです。デイリーニュースオンラインは、WBCオランダMLBプロ野球スポーツなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る