若い女性に増えている「低音障害型感音難聴」

まいじつ

マハロ / PIXTA(ピクスタ)
マハロ / PIXTA(ピクスタ)

最近、20~40代の女性に増加していると言われるのが『低音障害型感音難聴』という病気だ。

「耳を塞いだときのような低い音の耳鳴りがして、低い音だけが急に聞こえにくくなる病気です。水が入ったときのような耳が詰まった感覚になります。これらが症状として挙げられます」(医療ライター)

現在、日本全国で約6~7万人の患者数がいると推測されるそうだが、この難聴は、耳の中にある蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる部分に障害が起こると発症するそうだ。

「難聴には『外耳』と『中耳』で起こる『伝音難聴』と、内耳で起こる『感音難聴』があります。感音難聴は、蝸牛のなかにリンパ液がたまり過ぎて、神経伝達がうまくいかないことで起こります。低音障害型難聴のほかにも『突発性難聴』などがあります。蝸牛にリンパ液がたまりすぎる原因は、はっきりと分かっていません」(同・ライター)

この、原因が判明していない病気は、どのように治療するのだろうか?

「もともとの原因は不明でも、リンパ液がたまり過ぎることで神経伝達がうまくいかなくなることは分かっているので、リンパ液を排出する薬などで約8割が症状の改善、約6割が完治すると言われています。また原因不明とはいっても、20~40代の働く女性に多いことから、ストレスや疲労が原因とされています」

違和感を感じたらすぐに病院へ

突発性難聴の場合、ある日突然、片耳だけが聞こえなくなり、慌てて病院の駆け込むことが多い。だが、低音障害型難聴は、全く音が聞こえなくなることはなく、前述のように耳のなかに水が入ったときのような違和感や、風邪をひいてリンパ腺が腫れたとき耳の聞こえが悪くなる症状に似ているため、すぐに病院へ行かずに様子を見る人がいるという。

「放置しておくと神経の異常が回復しづらくなるので、早期治療が大切です。この病気は広く知られているので、大きな総合病院でなくても、開業医の耳鼻科で十分に対応してくれます。早く治療できれば、そのぶん治りも早くなります」(同・ライター)

心当たりのある症状が出た場合には、早めに病院へ。

【参考】

「急性低音障害型感音難聴」耳鼻咽喉科・頭頸部外科74巻 12号 – 村井 和夫

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