「悪魔払い」をする神父が後継者不足に

まいじつ

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除霊と称して信者7人に激しい暴行を加え、殺害と重傷を負わせた『福島悪魔払い殺人事件』(1995年)など、“悪魔払い”に関する事件は、あとを絶たない。

そもそも、おはらいは一般の人々にとってあまりなじみのないものであろう。だが、欧州のカトリック教会では、社会に認められて経歴もしっかりとした神父が、悪魔払いを行っている。キリスト教に詳しい欧州在住のジャーナリストが解説する。

「神父は相談に来た人に、まず心理学者や精神医のもとを訪ね、診断書を持って再度来るようにと伝えるのです。悪魔払いをする神父の部屋の壁には“除霊師”としての正式な資格認定証書が掲げてあります」

だが、ある問題が浮上しているという。

「悪魔払いをする姿が怖すぎて、若い神父がやりたがらず、後継者が不足しているのです。だから、悪魔払いを行う神父の高齢化が課題となっているのです」(同・ジャーナリスト)

昨年も「悪魔の仕業」による犯罪が

カトリック教会では、悪霊に取り憑かれる現象は信仰の問題として扱われる。

「聖書には、神とその対極に悪魔が存在すると明確に書いてあります。信仰を持っていない人は神を信じていないので、悪魔も信じていません。神を信じない人たちは、悪霊に取り憑かれたとする人たちのことを、心理学や精神医学で簡単に説明できる状態だと見ており、前近代的な迷信や神話に取り憑かれている人たちだと反論します。ちなみにカトリックでは、IS(イスラミック・ステート)は悪魔払いをしなければ無くならないと思っています」(同・ジャーナリスト)

フランスでは昨年7月に、85歳の神父が聖堂で殺害された。これが、カトリック内では“悪魔の仕業”だと信じられている。ISを名乗る男性2人が教会に押し入り、神父を刺殺した際、神父は「悪魔よ、立ち去れ」と叫んで2人を払いのけようとし、その場で悪霊を取り除こうとしたのだと説明されている。この勇気ある行動に、ローマ教皇のフランシスコ法王は、この神父を聖者の列に加える手続きを行った。

日本ではオカルトとして片づけられそうだが、科学では説明できない現象が日常的に起きているのも事実だ。

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