「Q:上野さんのTwitterを見て、私もアルバイトをしたくなりました。紹介してくれませんか?(21歳女性・大学生)」(ラブホの上野さん) (4/4ページ)

恋学

そんな彼らに、私は「自己責任だよ」という言葉をかけることは、心苦しくも出来なくはありません。
ですが「職業に貴賎(きせん)なし」とか「俺もその仕事したいなぁ」とは決して言えないのです。

もちろんこれらの職業であっても一生懸命誇りを持って働いている方がいるのは間違い御座いません。
そういう方からすれば「人の仕事の悪口を言うな!」と感じることでしょう。この点については誠に申し訳ございません。

ですが、そのほんの一部の方に気を使って「その仕事も丸の内のオフィスで働くのと同じように誇り高きものだ」と言うことは、そのごく一部の方を除いた圧倒的多数の方を傷つけてします。
それに一生懸命誇りを持って働いている方は、自分の仕事の悪口を言われたとしても気にしない。そう考えると私は「職業に貴賎(きせん)なし」とは言えないのです。

「その仕事に誇りを持って働いている人もいるんだよ」という言葉が、どれだけの人を苦しめるのか。

自分は就職という戦場において負けたということを肯定してくれ、と。

今の自分の職場が底辺できつく苦しく日の光が当たらぬことを認めてくれ、と。

決して平等ではない職場環境にいるのに、それを「善意」から「平等」のように扱うことをやめてくれ、と。

せめて、望まぬ、光の当たらぬ、低賃金で、労働時間が長くて、明日の保証もない自分に、同情をしてくれ、と。

彼らが憧れるスポットライトの当たる世界で、丸の内のオフィスで、のどかな市役所で働いている方が、必ずしも自身の職場に納得していないことは重々承知しておりますが、それでも残念ながらスポットライトの当たらぬ者にとって皆様は憧れの対象であり、妬みの対象であるのです。この点について、私は一切の弁明は御座いません。
「望まずに丸の内で働いている」としても、それは傍目からはエリートにしか見えないのです。

さて、最後にご質問様にお伝えしたいことが御座います。

この産業は、そのほとんどが望まずにこの産業に来た方で御座います。

私は何も「甘い気持ちで来るな」と言いたいのではありません。ほとんどの人間が望まずに入っている産業にわざわざ来ない方がいい、と言いたいだけで御座います。

「邪魔だから来るな」と言っているのではありません。「わざわざ日の光の当たらぬところに来るもんじゃない」と言っているのです。

ここに来るのは最後でいい。人生に行き詰まり、他の道がすべて塞がってしまってからでも、ラブホテル産業に来るのは決して遅くはありませんよ。

Written by ラブホの上野さん

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