引退でもオールスターに出場させるバレーボール界の“サオリン頼み”

週刊実話

 “サオリン”こと、木村沙織(30)が帰ってくる。

 木村が最後の公式戦を終えたのは3月5日。バレーボール・プレミアリーグのプレーオフにあたるファイナル6(上位6チームが進出)だったが勝利で飾ることはできず、しかも、第4セット途中で両足がつって交代するハプニングにも見舞われた。しかし、試合後は「サオリン」の大コールが沸き起こり、木村は笑顔で何度も手を振り返していた。
 これが、女子バレーボール界を牽引してきたヒロインのラストシーン…。そう思われたのだが、状況が一変したのだ。
 「オールスターゲームのファン投票で木村が4位となり、出場資格が生まれたため、『どうする?』と改めて聞き直したところ、意外にもすんなり答えが返ってきたのです」(体協詰め記者)

 バレーボール協会と所属する東レスタッフがその質問をしたのは、ラストゲームの後に行われた引退会見直後だった。
 マスコミもシャットアウトされた控え室でのやり取りである。木村はひと呼吸置いてから、「チャンスがあれば、しっかりと盛り上げたいと思っています」と、オールスター戦出場に前向きな姿勢を見せた。
 「主催者はホッとしたんじゃないですかね。木村がいなくなれば、観客動員数が激減するのは必至。特に、今シーズンは木村の最後ということで、普段はバレーボールを観戦しない人も見にきてくれますから」(同)

 所属する東レ・菅野幸一郎監督は木村の実力を誰よりも認めており、引退会見の行われていた脇で「テクニックもあるんだから、トレーニングを積めばあと5年はできる。一度休んで、またやりたいと思うのか、別の道があるのか…」と、惜しんでいた。
 「関係者によれば、木村自身も『整理ができていない』と話している。出場機会を得たオールスター戦は3月25日。ここで木村の闘争心に再び火が点くかもしれない。ただ重要なのは、彼女の後継者を育てることなのですが…」(同)

 サオリン頼みはもうしばらく続きそうだ。

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