森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 ヤマト運輸値上げの真因 (2/2ページ)
そうなると、重い物や、かさばる物だけでなく、日常生活のすべての商品に宅急便の利用が広がってしまう。しかし、それは本来おかしな話だ。たとえ、消費者が送料を負担していなくても、実際に輸送コストはかかっているのだし、梱包材の使用も増えていく。何でもかんでもネット通販というのは、環境破壊でもあるのだ。
ただ、日本は自由主義経済だから、ネット通販業者の送料無料の仕組み自体を規制するのはむずかしいだろう。だから、問題解決の一番の近道は、宅急便の大口利用者に対して、適正な運賃を請求できるようにすることだろう。運賃が上がれば、ネット通販業者も、送料無料の範囲を狭めざるを得なくなるからだ。値上げの際には、消費者が差し出す荷物の運賃は、引き上げるべきではない。
宅急便パンクの原因は、あくまでもネット通販業者の荷物の急増があるためなのだ。