【てるみくらぶ騒動】旅行会社の詐欺はよくある?返金交渉の実体験 (3/3ページ)

東京ブレイキングニュース

なんせこんなやり取りをしている間にも、旅行業組合には新たな被害者からの相談が続々と寄せられて来ていたというし、そもそもA社はこの期に及んでサイトの閉鎖などはせず、新規の申込みを受け付けていたのだ。そこまで厚顔無恥な人間なのだから、集めた金を返済にあてるとは考え難く、どちらかと言うと夜逃げの資金に回されると考えた方が現実的である。

 そこで、まず旅行業組合に連絡をして情報を共有してもらい、続いて親会社であるB社にも連絡をし、「子会社の不始末なのだから親会社が弁償してくれないか」と交渉を開始した。これに対してB社が即答してくれず、逃げ腰の姿勢を感じ取ったため、最後の手段を使う事にした。

 週刊誌記者の友人知人のツテを使い、B社に対して「詐欺事件の情報が入って来たので取材させて欲しい」と、複数の有名週刊誌の名前で電話をしてもらったのだ。

 我ながらたちが悪い事はお詫び申し上げるが、ここまでしてやっと妻とその友人の旅行代金60万円が一括で返金されたのである。こんな大手メディアの名前を悪用したチンピラのような手段を使わねば、返金すらままならないのだ。

 後からわかった話だが、A社は資金繰りが悪化して以降、後の客の入金を、その前の客の旅行費用に回すといった自転車操業を続けていたらしい。この辺りは『てるみくらぶ』と全く同じやり口だ。

 という事は、私の妻が入金した金は、それより前の客の旅行費用にあてられていた訳で、ならば妻が返して貰った金は、どこの誰のお金だったのだろうか。それを考えると心苦しいが、当時の私にも妻にも、とりあえず30万円(友人分を入れたら60万円)を取り返す事で頭が一杯だった。

 もしA社の被害に遭ってお金を取り返せなかった方がおられたら、その方々には深くお詫び申し上げたい。

 このように、完全に被害者であるはずなのに、金を取り返したら取り返したで心が痛くなるのが、この手の旅行会社が巻き起こす詐欺事件の最も悪質な点ではないだろうか。

 なお、今後似たような被害に遭った場合は、まずその旅行会社が何らかの組合に所属していないか、親会社がいないか調べ、そこを窓口にした方がいい。また、自転車操業で現金を回しているケースが多いだろうから、今ならばSNSなどを使って同様の被害に遭っている人がいないか情報を募り、なるべく大人数で返金の交渉をすべきだろう。

 逆説的になるが、万が一の時に返金交渉できる相手(逃げ場のない有名な親会社など)がいない旅行会社には、申し込みなどしない方が無難かもしれない。

Written by 荒井禎雄

Photo by konstantin.tilikin

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